「嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ」宝島社の広告に反響

    昨年10月、樹木希林さんの広告でも話題を呼んだ宝島社の広告。今回の広告意図については「嘘が蔓延している今の世界に対して、嘘についてあらためて考え、そして、嘘に立ち向かってほしい、そんな思いをこめて制作しました」という。

    「敵は、嘘。」「嘘つきは、戦争の始まり。」

    宝島社が1月7日付の新聞3紙(全国版)に掲載した意見広告がSNS上で話題を呼んでいる。

    読売新聞朝刊、日刊ゲンダイに掲載された広告は「敵は嘘。」。真実の口の写真を共に、次のような文章が掲載されている。

    いろんな人がいろいろな嘘をついている。

    子供の頃から「嘘をつくな」と言われてきたのに嘘をついている。

    陰謀も隠蔽も改ざんも粉飾も、つまりは嘘。

    世界中にこれほど嘘が蔓延した時代があっただろうか。

    いい年した大人が嘘をつき、謝罪して、居直って恥ずかしくないのか。

    この負の連鎖はきっと私たちをとんでもない場所へ連れてゆく。

    嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ。

    朝日新聞朝刊に掲載された広告は「嘘つきは、戦争の始まり。」。石油まみれの真っ黒の水鳥の写真と共に、次のような文章が載る。

    「イラクが油田の油を海に流した」

    その証拠とされ、湾岸戦争本格化のきっかけとなった一枚の写真。

    しかしその真偽はいまだ定かではない。

    ポーランド侵攻もトンキン湾事件も、嘘から始まったと言われている。

    陰謀も隠蔽も暗殺も、つまりは、嘘。

    そして今、多くの指導者が平然と嘘をついている。

    この負の連鎖はきっと私たちをとんでもない場所へ連れてゆく。

    今、人類が戦うべき相手は、原発よりウイルスより温暖化より、嘘である。

    嘘に慣れるな、嘘を止めろ、今年、嘘をやっつけろ。

    インパクトの強い広告は、7日朝からSNS上でも話題となった。

    樹木希林さんが亡くなって、宝島社の新聞広告はどうなるのだろうと思っていたら、今朝の朝日と読売の両紙に全面見開きの広告が❗ 朝日…嘘つきは、戦争の始まり。今年、嘘をやっつけろ。 読売…敵は、嘘。今年、嘘をやっつけろ。 産経、毎日になかったのは、予算の関係? 宝島社、いいね👍(社)

    実家に帰っていたので久しぶりに新聞読んでたらすごい広告見つけました。宝島社攻めてる。

    宝島社の全面広告。この感じ、久しぶり。

    宝島社の新聞広告では昨年10月29日に掲載された、亡くなった樹木希林さんの写真を使用した広告も話題を呼び、BuzzFeed Japanでも取り上げた

    同社では「商品では伝えきれない“企業として社会に伝えたいメッセージ”を、企業広告を通じてお伝えしたい」という思いから1998年より企業広告を開始。

    これまでに数々の広告賞に輝いている。

    2018年1月には「世界は、日本を待っている。」

    2017年1月は「忘却は罪である。」

    2016年1月は「死ぬときぐらい好きにさせてよ」

    今年の企業広告の意図について、宝島社では次のように明かしている。

    今回の企業広告のテーマは「嘘」です。

    「敵は、嘘。」「嘘つきは、戦争の始まり。」をメインコピーに、2つのビジュアルを使用しました。

    連日メディアを賑わしている隠蔽、陰謀、収賄、改ざんの事件など、気がつくと、世界中に嘘が蔓延しています。

    それを伝えるニュースでさえ、フェイクニュースが飛び交い、何が真実なのか見えにくい時代になってしまいました。

    人々は、次から次に出てくる嘘に慣れてしまい、怒ることを忘れているようにも見えます。

    嘘が蔓延している今の世界に対して、嘘についてあらためて考え、そして、嘘に立ち向かってほしい、そんな思いをこめて制作しました。