樹木希林さんの言葉があまりに素晴らしすぎるので、人類は読まなきゃ絶対ダメ

    朝日新聞と読売新聞に印象的な一面広告

    10月29日、朝日新聞と読売新聞に印象的な一面広告が掲載された。9月15日に亡くなった樹木希林さんの写真を使用した、宝島社の企業広告だ。

    Tatsunori Tokushige / BuzzFeed Japan

    樹木さんは2016年1月に同社の企業広告「死ぬ時ぐらい好きにさせてよ」に出演。この広告は数多くの賞に輝いた。

    宝島社提供

    キャッチコピーは、今回の広告用に制作。ボディコピーは、樹木さんの生前の数々の言葉をもとに、制作した。

    今回の企業広告も写真、コピーともにあまりに素晴らしいので紹介する。

    朝日新聞に掲載されたのは、樹木希林さんが家族とともに写る写真で、2016年にプライベートで撮られたもの。キャッチコピーは「あとは、じぶんで考えてよ」。

    宝島社提供

    「絆というものを、あまり信用しないの。期待しすぎると、お互い苦しくなっちゃうから」

    「だいたい他人様から良く思われても、他人様はなんにもしてくれないし(笑)」

    「迷ったら、自分にとって楽なほうに、道を変えればいいんじゃないかしら」

    「演技をやるために役者を生きているんじゃなくて、人間をやるために生きているんです」

    「代表作?ないのよ。助演どころか、チョイ役チョイ役って渡り歩く、チョイ演女優なの」

    「自分は社会でなにができるか、と適性をさぐる謙虚さが、女性を綺麗にしていくと思います」

    「楽しむのではなくて、面白がることよ。中に入って面白がるの。面白がらなきゃやってけないもの、この世の中」

    「老人の跋扈(ばっこ)が、いちばん世の中を悪くすると思います」

    「病を悪、健康を善とするだけなら、こんなつまらない人生はないわよ」

    「死に向けて行う作業は、おわびですね。謝るのはお金がかからないから、ケチな私にピッタリなのよ。謝っちゃったら、すっきりするしね」

    「“言わなくていいこと”は、ないと思う。やっぱり言ったほうがいいのよ」

    「こちら希林館です。留守電とFAXだけです。なお過去の映像等の二次使用はどうぞ使ってください。出演オファーはFAXでお願いします」

    「このように服を着た樹木希林は死ねばそれで終わりですが、またいろいろなきっかけや縁があれば、次は山田太郎という人間として現れるかもしれない」

    「えっ、わたしの話で救われる人がいる?それは依存症というものよ」

    読売新聞はアインシュタインのように舌を出した樹木さんで、キャッチコピーは「サヨナラ、地球さん」。宝島社によれば「ご遺族より、遺影の写真をお借りしました。舌は、娘・也哉子さんのものを合成しています」とのことだ。

    宝島社提供

    「靴下でもシャツでも、最後は掃除道具として、最後まで使い切る。人間も、十分生きて自分を使い切ったと思えることが、人間冥利に尽きるんじゃないかしら。そういう意味で、がんになって死ぬのがいちばん幸せなのよ。用意ができる。片付けして、その準備ができるのは最高だと思うの」

    「ひょっとしたら、この人は来年はいないかもしれないと思ったら、その人との時間は大事でしょう?そうやって考えると、がんは面白いのよ」

    「いまの世の中って、ひとつ問題が起きると、みんなで徹底的にやっつけるじゃない。だから怖いの。自分が当事者になることなんて、だれも考えていないんでしょうね」

    「日本には『水に流す』という言葉があるけど、桜の花は『水に流す』といったことを表しているなと思うの。何もなかったように散って、また春が来ると咲き誇る。桜が毎年咲き誇るうちに、『水に流す』という考えかたを、もう一度日本人は見直すべきなんじゃないかしら」

    「それでは、みなさん、わたしは水に流されていなくなります。今まで、好きにさせてくれてありがとう。樹木希林、おしまい」

    宝島社は今回の広告の企画意図について、次のようにコメントしている。

    死生観、人生観、恋愛観、仕事観...、樹木希林さんが残された数々の言葉をもとに、世の中に向けて、樹木希林さんからの最後の言葉として2つのメッセージをつくりました。

    どう生きるか、そして、どう死ぬかに向き合った樹木希林さんの、地球の人々への最後のメッセージ。

    どう生きるか、どう死ぬかについて、あらためて深く考えるきっかけになれば幸いです。