ネットで話題の「私、日本人でよかった」ポスターのモデル、実は中国人? 神社本庁は把握せず

    「イメージなので大きな問題はないかとも思います」

    神社に貼られている「私 日本人でよかった」とのポスターが4月末ごろから、ネット上で話題となっている。

    京都のあっちこっちにあったポスター。怖かった

    ポスターを製作したのは、神社本庁。伊勢神宮を本宗と仰ぐ全国約8万社の神社を包括する宗教団体だ。

    BuzzFeed Newsの取材に答えた同団体の教化広報部教化課によれば、ポスターの製作は2011年。6万枚が作られ、依頼のあった全国の神社に無償で配られている。

    ポスターの文言から一部でナショナリズムを煽ると言われているが「何ともいえないですが、そういうものを啓発するのが目的ではない」とし、製作の目的は、祝日の国旗掲揚を啓発するためだと説明する。

    「私、日本人でよかった」と書かれたポスターの横に映る女性、中国人の可能性が高い。

    女性の写真は、世界的なフォトストックサービス「ゲッティ・イメージ」にある。お金を払えば誰でもダウンロードできるものだ。

    写真のキーワード説明には「中国人」と書かれており、製作は中国・北京。写真撮影者はほかにも中国、台湾と中国圏で写真を撮影している。このことを指摘する声がインターネットでは相次いだ。

    一方、「Asian man with gun」の写真には「中国人」「韓国人」「日本人」と3つのキーワードが入っており、キャプションは厳密ではなく、かなりざっくりしているようだ。

    神社本庁は「大きな問題ではない」

    写真について、教化課の担当者に伝えると「えっ」と驚いた様子。女性の国籍については把握はしていなかった。

    神社本庁のポスターは、デザインを複数の会社に頼んでいるが、当時ポスターの担当だった人間は現在、団体にいないという。

    ポスターをめぐるインターネット上の反応について、「なんとも言えないです。日本人でなくても、あくまでイメージなので大きな問題はないかとも思います」と返答。

    今後の対応についても「ポスターをはがすことは求めない」と話している。