「被災地のどこで何が起きている?」 ツイートをもとに傾向把握

    被災地の声を分析、マップに表示

    熊本・大分両県の避難所間で支援物資やケアに格差が生じている。また、住民が避難した地域を中心に窃盗などの被害相談が増えている。いま、避災地はどのような状況で、何が必要か。

    Twitterに投稿された内容から、場所ごとの被害状況や不足物資などを分析するシステム「DISAANA(ディサーナ)」を、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)が公開している。

    「熊本県で何が不足していますか」などの質問文で検索できる

    何かが不足している場所を地図でも確認

    元ツイートもチェック。熊本では「飲料水」が足りていないという

    パソコンやタブレット、スマートフォンのブラウザで利用可能。携帯電話(フィーチャーフォン)では利用できない。

    DISAANAが処理するのは、日本語ツイート全体の10%程度。検索結果は機械的な処理によって抽出されたものであり、NICTは「その内容の正確性や真実性を保証しているものではありません」と説明している。

    処理するツイートは、全体の10%程度で十分なのか。NICTはBuzzFeed Newsに対して、次のように答えた。

    ーーツイートの処理数を全体の10%程度に制限しているのには、理由があるのでしょうか。

    データはTwitter社から購入したものです。100%のデータを使うとなると数百億円かかってしまうため、現実的ではありません。

    ーー全体の10%程度のツイートの処理では、表される結果に歪みが出ることもあるのでしょうか。

    100%のデータに比べれば正確性に欠けるかもしれませんが、サンプリング(分析)はできます。現地にいる人々の声を、10分の1かもしれませんが、地図に示した場所とともに伝えられます。一定の傾向は把握できるはずです。

    Twitterへの投稿内容は、正しいことが書かれているのか、嘘が書かれているのかはわかりません。我々は、被災地で何が起きていて、被災者が何を求めているのかを、性善説にのっとって分析をしています。