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屋外で十分な距離とれば、マスクは必要なし。熱中症を防ぐために厚労省が指針を発表

マスクを着用している場合には、強い負荷の作業や運動は避け、こまめに水分補給を心がけることや、マスクを外して休憩をすることも呼びかけている。

新型コロナウイルスの影響も続く中、熱中症の季節がやってくる。

厚生労働省は5月26日、「令和2年度の熱中症予防行動について(周知依頼)」という事務連絡を通達し、屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合にはマスクを外すことを推奨した。

十分な距離確保できるなら、マスクは外して

現在、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぎながら社会経済活動を再開するために、専門家は「新しい生活様式」で生活を送ることを要請している。

一人ひとりが身体的距離を確保し、マスクを着用し、手洗いを徹底すること。密集、密接、密閉の3つの密を避けることなどが求められている状態だ。

同時に、これからの季節、熱中症への対策も心がける必要がある。そうしたことを背景に、厚労省は今回、新しい生活様式と熱中症対策をどのように両立するか、その指針を発表している。

【熱中症予防行動の留意点】
(1)屋外で人と十分な距離(少なくとも2m以上)が確保できる場合には、熱中症のリスクを考慮し、マスクをはずすようにする。

(2)マスクを着用している場合には、強い負荷の作業や運動は避け、こまめに水分補給を心がける。周囲の人との距離を十分のとれる場所で、適宜、マスクをはずして休憩することも必要。

(3)新型コロナ感染を防ぐために、冷房を入れていても換気扇や窓を開放することで換気を行う必要がある。室内温度が高くなるため、熱中症予防のためにエアコンの温度設定はこまめに調整。

こうした対応を暑い日や時間帯を避けて、無理のない範囲で活動するなど従来の熱中症対策と合わせて行うことを呼びかけた。

2018年には9万5000人が救急搬送

5月26日、加藤勝信厚労相は記者会見で、2018年には熱中症で9万5000人を超える人が救急搬送され、1500人を超える人が亡くなっていることに言及し、感染拡大防止と共に熱中症への対策を行うことの重要性を強調している。

「感染拡大防止策を講じながら、この時期は熱中症に対する予防もしっかりととっていかなければなりません」

「エアコン等による適切な温度調節やこまめな水分補給など従来からの基本的な対策の徹底に加え、特にマスク着用時には体への負担がかかるため、屋外で人と十分な距離を確保できる場合にはマスクを外すこと、マスクを着用する場合には負荷のかかる作業や運動を避け、周囲の人と十分距離を取った上で適宜マスクを外して休憩を取ることなどをお示ししております」