テニス八百長疑惑、トッププロ20人以上の名前が捜査資料に BuzzFeedが新たに入手

    テニス界に広がる八百長疑惑に新展開。

    男子プロテニスをめぐる八百長疑惑が広がっている。BuzzFeed NewsとBBC、イタリア紙Il Sole 24 Oreは、世界トップレベルの20人以上の名前が記された捜査資料を共同調査で入手した。

    イタリア・クレモナの検察当局関係者は、世界テニスの競技団体に「世界的な」八百長の証拠を手渡したが、その証拠が無視されたと語っている。証拠には、賭博組織のリーダーがネットで関与を選手に打診するチャットのログも含まれる。

    資料によると、選手たちが5万から30万ユーロ(約600万から3000万円)の金額を賭博組織から渡されたという。

    イタリアのダニエレ・ブラッチャリとポティート・スタラーチェの2選手は、2試合の八百長に関与した疑いが持たれている。事件の担当検察官は、同じ賭博組織がウィンブルドンと全仏オープンを含む、30以上の世界大会で八百長に関与した疑惑があると話している。ブラッチャリとスタラーチェの2選手は、5月18日、クレモナの裁判所に出頭するが、疑惑を否認している。

    また、資料にある37名以上のうちイタリア人は8人。29人が世界トップ50位内の選手だった。

    BuzzFeed Newsは、疑惑の捜査を担当しているディ・マルティノ検事に取材した。検事は、プロテニスの不正防止機関「テニス・インテグリティ・ユニット」に、世界規模で八百長が広がっていることを示すこの資料を渡したが、無視されたと述べた。八百長は「世界的」な問題で、「とても頻繁に」「すべての大会で」起きていると語っている。