「政治家がカードバトルになった!」関西の選挙特番が奇抜すぎる演出になった理由

    「画ヂカラ」は抜群。

    7月10日、参院選の夜。東京ではテレビ東京の「池上無双」に沸く一方、関西の人々は毎日放送の選挙特番に困惑していた。

    ほんと選挙速報とは思えんな(笑) #mbs

    政治家がカードになった!

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    どうしてこうなったんや……。

    毎日放送の選挙特番を担当した、プロデューサーの小野智也さんがBuzzFeedの取材に答えた。

    −−なぜカードゲーム?

    開票速報は、各局が長時間CGを見せ合う「選挙特番の華」でどこより「画ヂカラ」が強いものにしたかった。

    私の自宅には「ドラゴンボール」とか「デュエマ」とか「アイカツ」とか……子ども達のカードゲームが箱一杯たまっていて、バトルの相手をさせられているうちに詳しくなっていました。

    今回は「18歳選挙権」「ゴールデンタイム」「各社横並び」「与野党1 VS 1対決」「面白いプロフィール掲示」などキーワードを重ねたところ、全てを満たす形がカードゲームでした。

    特に「対決」のしやすさと、「紹介欄」の書きやすさ、ですね。

    この案に対し、CGプロデューサーがわずか数日で抜群の絵コンテを描いてきまして、ほぼそのまま採用しました。

    「4党の改憲コンボ」とか、「1/3の壁」とかターンエンドとかライフとか頭の中に溢れていたアイデアをもっと盛り込みたかったんですが時間切れでした。

    −−カードゲーム以外に、過去の選挙特番で変わった演出は?

    ローカル局なので、選挙特番を「楽しみ楽しませる」DNAが根付いているのでは。

    年金問題が争点となった2007年の参議院選挙ではお城を模したセットに“年金爆弾”が打ち込まれ、石垣が崩れる様な仕掛けで、当時、番組冒頭、他局が当確を打ちまくる中、MBSだけ長々と「今回のセット紹介」のコーナーを展開していました。

    これを作った当時の先輩に比べると、今回は至って「まとも」ではないでしょうか。

    −−テレ東系列の「池上彰の参院選ライブ」は意識していた?

    全く意識していません。

    コンセプトに「ネット局にできない選挙特番」を掲げていましたので。カードゲームのほかにも上半期の政局を揺るがせた「週刊文春」さんに対談取材させていただくなど、基本的に独自色です。

    90%は関西ローカル

    ローカル局の選挙特番では東京キー局の番組の一部をそのまま放送することもある。

    毎日放送のPR部の担当者によると、今回の選挙特番では、冒頭の数分と24時以降の放送分以外は関西オリジナルで制作し、「90%関西ローカル」で番組を構成したという。

    気になる視聴率は……

    今回の毎日放送の選挙特番の視聴率は、番組全体の平均は6.8%。全局が選挙関連の番組を放送していた時間帯の平均は8.1%だった。(数字はビデオリサーチ調べ。関西地区)

    関西では1位のNHK、2位の読売テレビ(日本テレビ系列)に次ぐ3位につけた。

    「『報ステ』と『池上さん』に勝ちました」(毎日放送PR部担当者)

    ちなみに、関西の各テレビ局が選挙で盛り上がっている中……。

    参院選当日でも、阪神が負けてても、甲子園の様子をきちんとお届けするサンテレビ。

    関西では、参院選も我が道を行っていた。

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