賛否呼んだ「うなぎ美少女飼育」動画を削除 市長がホームページで謝罪

    再生回数は30万回超え

    鹿児島県志布志市制作のふるさと納税返礼品のうなぎPR動画が「女性差別的」など賛否両論を呼んでいた件で、市は26日に動画を削除した。市は同日ホームページ上で本田修一市長のお詫び文を発表した。

    うなぎ生産量日本一を誇る鹿児島県の中でもナンバーワンの産地である志布志市。

    動画は女優・佐々木萌詠さんが演じる擬人化したうなぎ「うな子」が大切に育てられる様子から、志布志市のうなぎをPRを狙ったもの。博報堂が制作し、21日にYouTube上で公開された。26日16時現在までに、再生回数が37万回を超えている。

    動画では男性がプールにてスクール水着のうな子と出会い、「養って」との彼女のひと言から、食事や住環境を提供。最後まで見るとうな子が、うなぎであったことが分かる仕組みとなっている。

    水着の"美少女"を飼育する内容から「女性差別的」「行政にはふさわしくない」との声が一部で挙がっていた。その一方、批判をするほど過激な内容ではないと、疑問を呈する声もある。

    市の担当者は動画の反響について「われわれとしても慎重を期したつもりでしたが、不愉快な思いをさせてしまいましたことをお詫び申し上げます」とBuzzFeed Japanに答えた。

    市民のほか、県外からも問い合わせが相次いだといい、動画を削除を決めた。

    26日夜には、本田市長が市のホームページ上で声明文を発表した。

    動画の意図については「志布志の天然水でうなぎを大切に育てていること、栄養や休息を十分に与えてストレスのかからない環境で大切に育てていることをお伝えしたかったものです」と説明。

    しかし「引き続き動画を配信することにより、視聴者の皆様に更に不愉快な思いをさせてしまうだけでなく、これまで志布志市へふるさと納税をしていただいた寄附者の皆様や地元市民の皆様をはじめとする関係者の皆様に及ぼす影響を考え」動画の停止に至ったとし、視聴者、関係者及び市民に謝罪した。

    市の名産であるうなぎをPRするためだった今回の動画。今後別の動画を制作する予定はないと取材に答えている。

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