藤村俊二さんの訃報にアニメファンも涙 死の4日前には出演したアニメ映画が公開

    原作の枢やなさんも追悼のツイート

    俳優の藤村俊二さんが、1月25日20時45分頃、心不全のため死去した。82歳。突然の訃報にアニメファンの間でも悲しみは広がっている。

    「おヒョイさん」と呼ばれ、親しまれた藤村さんの死を悲しんだ一人の漫画家がいる。枢やなさんだ。

    タナカは幼少より憧れの老紳士であった藤村俊二さんをモデルに作ったキャラでした。アニメでは藤村さんご本人に声を吹き込んで頂き、これ以上ないほど光栄でした。 藤村さんなくして今の黒執事はありません。本当にありがとうございました。心からご冥福をお祈り致します。【枢】

    枢やなさんはアニメ化もされた人気漫画「黒執事」の作者だ。

    コミックス10巻の表紙にもなった登場キャラクター「タナカ」は藤村さんがモデル。藤村さんはアニメ化の際、タナカの声も務めている。

    藤村さんはタナカを演じることについて「私はタナカほどハゲちゃいませんからね。もっと髪の毛がありますよ(笑)。最終回のころには僕の髪の毛もタナカくらいになっちゃうかな」と黒執事の公式サイトのインタビューで茶目っ気たっぷりに答えている。

    藤村さんの死を「黒執事」ファンたちも悲しんでいる。

    藤村俊二様。 ご冥福をお祈り致します。 タナカさんを演じて下さりありがとうございました。 #黒執事 #タナカさん

    藤村俊二さんお亡くなりになられてたんですね…… もうアニメ黒執事のタナカさんの声が聞けないのはとても悲しいです。御冥福をお祈りします。

    知的で軽妙洒脱な藤村さんは「黒執事」以外にも、映画「デスノート」のワタリ役など、数々の作品で執事役を演じてきた。

    執事役が多いことに、藤村さんは前述のインタビューの中で、次のように答えている。

    そうですね。何度も執事を演じてきたよ。よく言われるんだよ、執事みたいって(笑)。執事という仕事は、自分を抑えて、主人に仕えるという仕事だからね。しかも、全部を知っていながら、余計なことを言わない。大変な仕事ですよ。

    死の4日前。1月21日に公開された劇場版アニメ「黒執事 Book of the Atlantic」に、藤村さんはタナカの役で出演。名執事はいまも映画の中で生きている。