孤立した南阿蘇へと続く道「国道57号」歩いて見えたもの

    被害の大きさを物語る景色たち

    大分から長崎を結ぶ、幹線道路の国道57号は、地震による土砂崩れの影響で通行止めになった。観光名所の阿蘇大橋も崩落し、南阿蘇地区は、現在、孤立状態にある。

    国道298号と交わる地点から南下し、南阿蘇村方面へと歩く。

    道路にはいくつもの亀裂が入っている。

    歩いていくうちに、亀裂は大きくなった。写真左手の山から右手の渓谷へ、道路が沈み込んでいる。

    遠くには、孤立状態にある東海大学阿蘇キャンパスが見えた。

    道中の民家では、住人が崩れた瓦屋根の修復をしていた。

    商店も立ち並ぶ。ここは直売場だ。

    そのすぐ横の商店は、地面ごとなだれ落ちている。様子を見に来ていた店を営む夫婦は、BuzzFeed Newsの取材に「ここまでひどいとは……」と言葉少なく、肩を落とす。

    地面が抜け落ち、店舗が壊れている。

    渓谷の方に目を向けると、土砂崩れが起きていた。

    さらに進むと、被害が大きくなっていた。片車線ごと崩落している箇所もある。

    道路案内表示板は、崩れ落ちていた。

    東海大学のすぐ脇まで、土砂崩れが起きている。危険な状況だ。

    グラウンドにはヘリが着陸していた。救助だろう。

    ここから10メートルほど進んだところで道は土砂で塞がれていた。これ以上は進めない。上空には、報道と孤立地区に救助へと向かうヘリが飛び交っている。

    横を走る豊肥線の線路は、道路まで飛ばされていた。揺れの激しさを物語る光景だ。すぐそばには、軽自動車が放置されていた。

    土砂の隙間から崩落した阿蘇大橋が覗き見えた。

    今もなお、国道57号の通行止めは続いている。線路内に土砂が流入した豊肥本線も、復旧の目処は立っていない。

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