サイバーエージェントがR25運営会社を買収 新メディアの創刊を発表

    サイバーエージェントが運営するキュレーションメディアでは、著作権侵害のコンテンツなどが問題視されている。

    サイバーエージェントは3月31日、リクルートと電通の合弁会社でネットメディア「R25」を運営してきたメディア・シェイカーズの発行済み株式の全株式をリクルートホールディングスから2017年5月1日に譲り受けることを発表した。

    サイバーエージェントは、メディア・シェイカーズのコンテンツ制作ノウハウを活かし、2017年夏までに新メディア創刊を予定している。

    サイバーエージェントが運営する「Ameba」をはじめとしたメディアの運営ノウハウおよび既存サービスとの連携で、メディア事業の拡充を狙う。

    この流れの背景にあるのが、昨年発覚したIT大手DeNAが運営するキュレーションメディアにおける著作権問題や低品質コンテンツの問題だ。

    サイバーエージェントも「Spotlight」や「by.S」などのキュレーションメディアを運営している。著作権を侵害するコンテンツがあったことで、問題視されている

    IT企業が得意とする利益率最大化だけでなく、著作権や品質を高めるために、サイバーエージェントが選んだ道は、コンテンツ制作ノウハウを持つR25を手に入れることだった。

    R25は、2004年に「30歳前後のビジネスマン向けフリーマガジン」として創刊。東京や千葉、埼玉、神奈川の駅や飲食店、書店などで無料配布を開始した。

    フリーペーパーながらも政治や社会、エンタメなど幅広い話題の時事情勢解説や著名人へのインタビューで、若い男性を中心に高い支持を得た。

    2015年7月にフリーペーパーを休刊。その後「web R25」のブランドを「R25」に統合し、スマートフォンを軸にしたメディア事業に刷新していた。

    しかし、メディア事業の競争の激化で収益が伸び悩み、4月28日に「R25」をはじめとするすべてのサービスの終了を発表していた。

    サムネイル写真=時事通信