2020年の東京五輪の陸上競技で、50km競歩が除外される可能性が出てきたことを、CBCなどが報じている。
日本では、リオデジャネイロ五輪陸上の銅メダリスト・荒井広宙(ひろおき)選手がこの50km競歩の競技者だ。
荒井選手のリオ五輪の記録は3時間41分24秒。フルマラソンよりも長い距離を、一般的な成人男性が走るより速く「歩く」。
リオではドラマもあった。一度は3位でゴールしたが、レース終盤に「妨害行為があった」として失格になったのだ。
その後、国際陸連が日本の上訴を認めたため、荒井選手の銅メダルが確定している。
2020年の東京五輪でも、メダル獲得が期待される50km競歩。
だが2018年以降、50km競歩が世界選手権、五輪から廃止されるかもしれない——そんなツイートが、現在拡散し、世界中で反対の署名活動が行われている。
反対の署名は署名サイト「change.org」上で募集されている。
署名活動の発起人はオーストラリアの競歩選手クリス・エリクソン。11日現在まで8162人の賛同者が集まっている。
日本でも署名活動への参加者が増えている。このツイートの主はリオ五輪男子20km競歩で7位入賞した松永大介選手。
競歩以外の、日本のアスリートたちも立ち上がった。
リオ五輪男子棒高跳びで、日本人選手として64年ぶり、自身として初の7位入賞を果たした澤野大地選手も署名に賛同。
ケガに悩まされ続けたが、ついにリオ五輪の舞台に上がった男子200m日本代表・藤光謙司選手。
日本選手権を11連覇しているリオ五輪男子400m代表・金丸祐三選手も50km競歩廃止を阻止しようと動いている。
他にも有力選手らがツイート・シェア。「他人事とは思えない」という意見もある。
リンクをツイートをしたある選手は、BuzzFeed Newsの取材に「知り合いの陸上選手から依頼されてツイートした。自分に少しでもできることがあれば協力したい」と答えた。
2020年の東京五輪の陸上の実施種目については、国際陸上競技連盟(IAAF)が12・13日にロンドンで開かれる理事会で協議することが国内外のメディアで報じられている。
日本としてはどう対応するのか。BuzzFeed Newsは日本陸上競技連盟(JAAF)を取材中だ。