共和党の大統領候補となることが確実になった後、トランプ氏はCNNのインタビューに答えた。
司会のウォルフ・ブリッツァー氏は「日本や韓国といったセンシティブな問題についてはどうですか。あなたは2国に核兵器を開発させて、アメリカを撤退させるかもしれないと示唆しました」と質問した。
トランプ氏は「まったくセンシティブな問題ではない」とバッサリ切り捨て、こう続けた。
われわれはドイツ、日本、韓国を守っていると演説で話しても、ほとんどの人、教養のある人たちだが、知らないんですよ。大きな労力を払っているのに、経費は支払われていないんです。こんなことは続けられない。40年前じゃないんです。支払わないとしたら、退く用意も必要ですよ。
「日韓に核兵器を持たせる用意があるということですか」という問いには、こう答えた。
われわれをきちんと扱わないなら、世界の警察として存在し続けることはできません。他国の何倍もの額を国防に費やしているけれども、それは私たち自身のためではないんです。他国を守っているんです。つまり、彼らが支払うべきなんです。
わたしには退く用意があります。われわれをリスペクトし、適切に扱わないなら、どうなるかわかるでしょう。単純なことです。彼らは自分で自分を守らなければならくなるでしょうね。
司会者は、韓国は駐留にかかる人件費の50%を負担していると投げかけた。それには「なんで100%じゃないんだ」と切り返した。
司会者が、駐留を受け入れている国側に全額費用を負担させたいのかと確かめると、「彼らが全額負担するべきです」と断言した。
各国を武装させるよりはいいでしょう。多くの人は「トランプは日本を武装させたいんだ」というけど、そうじゃない。少なくとも経費だけは負担させたい。50%というけど、それは払う額が少ないというだけ。いいですか、わたしたちは巨額のお金を失っているんです。
アメリカは借金国です。自動車やらなんやらで経済大国となった日本に補助金を払い続けるわけにはいかないんですよ。
トランプ氏は、これまでも日本から在日米軍を撤退させる可能性に触れてきた。自衛のため、日韓が核武装することも容認している。
「広島・長崎への原爆投下を指示したトルーマン元大統領と同じガッツがある」と称えられたこともある。
4月27日のインディアナ州の集会で、壇上で笑顔のトランプ氏の肩を抱きながら、バスケットボールの名将ボブ・ナイト氏はこう話した。
「トルーマンは1944年に爆弾を落とす度胸があった。数十億人のアメリカ人の命を救った。だから偉大な大統領になったんだ。この男も同じことをするだろう。偉大な大統領になる」
念のため指摘をしておくと、原爆の投下とその決定は1945年。その時も、今も、アメリカの人口は数十億人もいない。