慶応義塾大学が4月17日、大学のホームページに、以下のような告示を出した。
慶応義塾大学広報室によると、男子学生が懇親会後に救急搬送され、病院で死亡が確認されたという。サークルは無期限の活動停止処分となった。広報室は「最終的な死因は大学の方では把握していない」としている。
同大では、2012年6月と2013年2月、公認団体で飲酒後の死亡事故が起きている。
大学側はこれを受け、飲酒事故の対策を学生団体側に提出させたり、新入生にアルコールパッチテストのキットや注意喚起文を配ったりするなどの対応を行ってきた。広報室の担当者は「学生が亡くなったという事実を重く受け止めている」とし、「不幸な事態が再び繰り返されないよう、さらに事故防止に取り組んでいきたい」と話した。
絶えない20代の事故
大学生の飲酒での死亡事故は後を絶えない。NPO法人「ASK(アルコール薬物問題全国市民協会)」がまとめている例だけでも、2001年以降33件に及ぶ。
泥酔して寝ている間に死亡していたケースが多い。急性アルコール中毒や、吐瀉物による窒息が原因だ。
また、東京消防庁のデータによると、2014年に急性アルコール中毒で搬送された人は、同庁管内だけで1万5474人。そのうち6650人が20代と最多だ。
同庁はホームページで「『私は大丈夫!』と自信を持っていても、体調や環境により急性アルコール中毒の症状に陥ることもある」として、以下の点に注意するよう呼びかけている。
- 自分の適量を知り、その日の体調に注意する
- 一気飲みをしない
- お酒が飲めない場合は、周りに事前に伝える
- 飲酒の無理強いをしない
- 周囲の人は酔った人に付き添い、一人にしない
- 酔った人が吐いた場合、喉につまらないように注意する
万が一の「回復体位」
万が一の場合は「回復体位」を取らせることが重要だ。呼吸を確保することができる姿勢で、嘔吐しても喉に詰まらせないよう、口を下に向けさせる。
同庁はこの回復体位とともに、「酔いがさめるまで付き添うこと」の必要性も呼びかけている。
(サムネイル:時事通信)
UPDATE
記事内容と表現を一部改めました。