アイドルグループ「欅坂46」がライブで着た衣装がナチスの制服に似ていると批判を受けた問題で、イスラエル大使館のツイートが話題を呼んでいる。
この問題に関しては、ユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)」が公式ホームページで謝罪を求めるなど、批判が拡大していた。
ソニーミュージックや、プロデューサーを務める秋元康氏はホームページに謝罪文を掲載。該当する画像をすべて削除した。
そして11月3日、イスラエル大使館がこんなツイートをした。
このツイートの意図は何か。「特別セミナー」は開かれるのか。BuzzFeed Newsは、イスラエル大使館に取材した。
メールで問い合わせると、大使館広報室はまず、「私どもは、欅坂46のメンバーの方々が着ていらしたコスチュームに悪意的な意図があったのではないと十分に理解しております」と回答した。
その上で、ホロコーストに関わる問題は「複雑でセンシティブな内容」であるため、対話を通じて情報共有しようとしていると伝えることが重要だと指摘。
ソニーミュージックと連絡を取り合っていることを明かし、こうも答えた。
「メンバー、プロデューサー、ソニーミュージックの方々とホロコーストの記憶について一緒に理解を深める機会を持つことができましたら当館としてとても幸いに存じます」
「ホロコーストの歴史を学ぶことは、嫌悪や人種差別、暴力などと戦うという普遍的なメッセージでもあります。私どもは、この普遍的なメッセージを推進していきたいと考えていらっしゃる方どなたとでも協力をさせて頂きたいと願っております」
一方のソニーミュージック側はどう捉えているのだろうか。
BuzzFeed Newsの取材に応じた広報担当者によると、大使館広報室から連絡があったのは11月2日夜。オフィシャルアドレス(お問合せ用)に、「一度話をさせていただきたい」とメールが来たという。
11月3日が文化の日だったため、「4日改めてご連絡差し上げます」と返信。その翌朝に、上記のツイートが出た。担当者は「我々としては困惑したのが正直なところです」と心中を語った。
11月4日、再び双方は電話で連絡を取り合った。大使館側から、イスラエル大使が「ホロコースト問題を正しい理解してもらいたい」「今回の件が、両国の友好のきっかけになれば良い」という意向を持っている、との説明を受けたという。
担当者は「改めて大使から正式な提案があるのであれば、検討していきたいと考えています」と話している。