• worklifejp badge
  • Poll badge

残業100時間超えがこんなに? 世界初の「過労死白書」から見える5つのこと

日本人は働きすぎなのか。

政府は10月7日、世界でも例のないという「過労死等防止対策白書」を初めて閣議決定した。

1.月の残業100時間以上:11.9%

企業約1万社(回答1743 件)、労働者約2万人(回答1万9583人)を対象に厚生労働省が実施したアンケートをもとに、1年で残業が一番多い月を見た場合の数字だ。

月に100時間以上とは、週休2日なら、1日あたり5時間になる。

「過労死ライン」とされている80時間以上の割合を見てみると、22.7%。業種別では、情報通信業が44.4%と一番高く、「学術研究、専門・技術サービス業」(40.6%)、「運輸業、郵便業」(38.4%)と続く。

理由はどの業界も「人員が足りないため(仕事量が多いため)」「予定外の仕事が突発的に発生するため」などに集中しているようだ。

2.「強い不安、悩み、ストレス」を感じる:52.3%

3.仕事を理由に自殺:2159人

4.過労死や過労自殺での労災認定:189人

昨年度の数字。「業務における過重な負荷」により、脳や心臓の病気を発症したという請求件数は、795件。「運輸業、郵便業」が22.8%と一番多い。この10年間、700〜900件台で推移している。

労災が認定された「過労死」は96人。このうち1ヶ月の残業時間が80時間以上だったのは、全体の92.7%。40〜50代の認定が73.9%を占めている。

一方、労災認定された過労自殺(未遂も含む)は93人。40〜50代が59.1%と高い割合を占めた。

5.年平均労働時間:アメリカと韓国の方が多い