10月11日午後6時前、沖縄県東村高江に米軍の大型ヘリコプターCH53が墜落したようだ、と消防に通報があった。地元紙などが報じた。
現場は民間の空き地だが、午後7時現在、けが人はいないという。NHKは防衛省関係者の話として「着陸後に出火した」と、米軍関係者の話として「不時着した」と報じている。
CH53は過去にも…
この「CH53」は2004年8月、宜野湾市の沖縄国際大に墜落する事故を起こしている。
県によると、この時に事故を起こしたのは米海兵隊所属の「CH53D」。隣接する普天間基地から飛び立った直後、大学の本館に激突し、墜落・炎上した。原因は整備ミスだった。
乗員3人が負傷、大学や周辺の建物に被害をもたらした。別館では授業を受けていた生徒もいたが、幸いにして民間人の人身被害はなかった。
この事故では、沖縄県警が一切捜査できないなか、米軍側が一方的に現場を封鎖し、ヘリを搬送している。日米地位協定に基づいた措置だった。
相次ぐ墜落事故
沖縄県では米軍航空機の墜落事故が相次いでいる。
県によると、米軍航空機の関連事故は1972年の本土復帰から2016年末までに709件発生している。 墜落事故は同年末までに47件だった。
1959年には、沖縄本島中部(今のうるま市)にある小学校に戦闘機が墜落。11人の児童を含む17人が死亡、210人の重軽傷者を出した。
また、2016年12月には沖縄県名護市東海岸から約1キロの沖合で、米軍MV-22オスプレイ1機が「不時着水」した事故が発生している。
事故があった北部訓練場とは
沖縄には日本にある米軍基地のうち、70.6%が集まっている。
県内人口の9割が集中している沖縄本島は、約15%が米軍基地で占められている。全島で見れば、その広さは東京23区のうち13区分に当たるという。
今回、事故現場となった東村は、「北部訓練場」があるエリアだ。
同村と国頭村にまたがる広大なこの基地。2016年12月には、約7500ヘクタールあった訓練場のうち約4000ヘクタールが日本側に返還されている。
ただこれは、輸送機「オスプレイ」のヘリパッド(離発着帯)を建設することが交換条件だった。このヘリパッドをめぐっては、いまも反対運動が展開されている。
BuzzFeed Japanでは【過去の県内の事故は】という記事も配信しています。