京都府和束町は5月18日、町内の水田で体が真っ白な野生のカラスを見つけた。一時保護して水を与えるなどし、翌日に山に帰した。
全身が白い個体は、遺伝子の突然変異で生まれつき色素をつくれない「アルビノ」が主に知られている。
白いカラスは、新潟県で飼育されている
新潟県愛鳥センター紫雲寺さえずりの里(新発田市)では現在、1羽を飼育している。
愛鳥センターによると、2002年からアルビノである4羽のハシボソガラスが保護された。上野動物園に譲渡されたカラスを含めて3羽が死亡しており、生きているのはセンターの1羽だけになった。
一方で、アルビノなどの理由で全身が白く生まれた動物はこんなにいる。
1.犬
2.クジャク
3.カンガルー
4.カメ
5.ダマジカ
6.アメリカアリゲーター
7.馬
8.リス
9.ミナミセミクジラ
自然で生き抜く厳しさ
このような全身が白い動物は、珍しいがために「神様の使い」「美しい」などと愛される。
ところが、自然で生き抜くには厳しい現実もある。
親が育てるのを放棄したり、同じ動物から攻撃を受けて怪我をしたりするケースがあるのだ。新潟県の愛鳥センターが4羽を保護したのもそうした理由だったという。
一方で、和束町で見つかったカラスは救護対象ではなく、水をあげると元気な様子を見せたため、町は京都府と協議して山に帰した。
和束町農村振興課の宮嶋靖典係長は、「元気に生き抜いてくれたら」とBuzzFeed Newsに話す。
「田園風景が広がる和束町の空を飛んでほしいです。また出会いたいですね」