うどん店に消防車で行った消防団員のなにが問題か 「別にいいのでは」で済まない理由

    ネット上で目立った消防団員を擁護する声。なぜ、彼らは口頭注意を受けたのか。

    愛知県一宮市の消防団の分団長ら団員7人が、昼食をとるために消防ポンプ車でうどん店に立ち寄った。市消防本部は、消防車を見た市民からのクレームを受け、分団長に口頭注意した。近く消防団の全団員に文書で注意する。中日新聞が報じた。

    ネット上では、昼食をとりに行くのに公用車を使うべきではないとする一方で、「別にいいのでは」などと擁護する意見が多数あった。

    何が問題だったのか。BuzzFeed Newsは、総務省消防庁や市消防本部に話を聞いた。

    市消防本部「頭を下げてお願いするしか」

    消防職員は、どのように昼食をとっているのか

    消防職員は、別の職業にも就いている消防団員とは異なる。関東地方で働く30代の男性職員は、こう語る。

    「災害が発生して、出動が遅れることを考えれば、コンビニや飲食店の利用は勤務中にはそもそもありえません」

    いつ出動を命じられるかわからない。そのため、弁当を持参しての出勤や出前を頼むのが基本。消防車に乗ることがない職員は、上着を脱いだり、服を羽織ったりして、コンビニでの買い出しを請け負うこともあるという。

    「日頃から消防車の利用に関しては、市民の目が厳しいように思いますね」

    サムネイル:Klein_design_photography , 2nix / Getty Images