「精子の状態を確認して」と伝えられない女性たち 調査でわかった男女の差

    不妊治療は、男性の方が消極的…

    子どもがほしいけれど、できなかった場合に「自分に原因があるのでは」と考える人の割合は、女性よりも男性の方が少ないことが5月26日、不妊に関する意識調査でわかった。

    リクルートライフスタイルが今年3月、子どもがほしいと考えている既婚、または恋人がいる20〜40代の男女それぞれ1000人を対象にしてインターネット調査をした。

    不妊の原因は男女半々とされている。しかし、男性は精子の状態を気にしているのに、医療機関での検査に消極的な実態がある。

    1.自分の精子の状態が「良好」だと思う男性62・1%

    男性の約90%が健康状態を「良好」と思いながらも、精子の状態を「良好」と思う男性は62・1%と割合がぐっと下がる。

    一方、パートナーの精子を「良好」だと考える女性は57・2%で、男性に比べて少なかった。

    2.男女とも2人に1人が「精子の状態が気になった」経験

    精子の状態が気になった経験があると回答した人は、男性54・8%、女性49・3%だった。

    その理由は、男女全体で「子どもがほしいと思っているから」(62・4%)が最も多く、「子どもがなかなかできないから」「若くないと思うから」などが続いた。

    3.「自分に不妊の原因があるのでは」と思う男性は女性より少ない

    ところが、子どもがほしいと性交渉をしても、子どもができなかった場合に、まず「自分に原因があるのでは」と疑う女性は65・7%いるのに対し、男性は44・7%と少ない。

    男性の方が、自分を疑う傾向が少ないが、「パートナーに原因があるのでは」と思う男性は13・4%、女性7・1%であり、2倍の開きがあった。

    4.男性の不妊につながると思う原因は?

    男女全体で、1位「ストレスを感じていること」(69・0%)、2位「喫煙」(62・6%)、3位「偏った食生活」(59・5%)、4位「過度なアルコールの摂取」などだった。

    5.「妊活」への意識は男女ともに高い一方、検査は…

    男女ともに約80%が妊活に取り組みたいと思う一方、医療機関で検査を受けたいか問うと「ぜひ受けたい」が男性22・5%、女性31・4%だった。男性の方が消極的であるとわかった。

    理由としては「自然にまかせたい」「検査を受けるのが恥ずかしい、抵抗がある」が多かった。

    6.「精子の状態を確認して」と伝えられない女性たち

    男女ともに4人に3人が、精子の状態を確認してみたい、してほしい、と回答している。

    ところが、「確認してほしい」と思う女性の72%が、その気持ちをパートナーに伝えられていない。

    専門医「男性が主体的になれば」