楽天・福山投手が「生肉、賞味期限切れ食品」で胃の鍛錬 老婆心ながら心配で医師に相談した

    「重症化したときは死亡することもあります」

    東北楽天ゴールデンイーグルスの福山博之選手が、生肉や賞味期限切れの食品をあえて食べて胃を鍛える自主トレーニングをしていると、デイリースポーツスポーツ報知が1月20日に報じた。

    デイリースポーツによれば、福山選手は「ノロウイルスにかかったらそれまでです。それでも投げられるようにする。その練習ができます。シーズン中には熱があっても投げなければいけない日もありますから」とその狙いを語っている。

    見るからに心配なトレーニング内容だが、これは福山選手個人が自己責任で実行しているものだ。

    しかし万が一、プロ選手に憧れる野球少年が真似をしたら、取り返しのつかないことになるかもしれない。

    こうした食事の問題点とは。

    総合診療医で地域医療機能推進機構本部の顧問を務める徳田安春氏に聞いた。

    ——生肉、賞味期限切れの食品を食べる行為には、どのようなリスクがあるのでしょうか?

    細菌やウイルス、寄生虫による腸管感染症のリスクがあります。具体的には、カンピロバクター、サルモネラ、腸炎ビブリオ、ブドウ球菌、セレウス菌、ノロウイルス、赤痢アメーバ、などによる感染症のリスクがあります。

    ——こういった食事を続けると、どのような病気にかかる可能性があるのでしょうか?

    胃腸炎、脱水、敗血症、腎不全などにかかる可能性があります。重症化したときは死亡することもあります。

    ——こうしたトレーニングで胃は鍛えられますか?

    生肉を食べると胃が鍛えられるという科学的エビデンスは無いかと思います。

    よい子は真似しないでね。