37年ぶりに台湾総統と電話会談したドナルド・トランプ米次期大統領。中国政府は反発しているが、トランプ陣営が気にする様子はない。
トランプ次期大統領は12月3日、「当選を祝うために、台湾総統が電話してきた」とツイートした。
さらに、中国の反発を懸念するニュースが流れると、「米国は何十億ドルも軍事兵器を売っているのに、祝いの電話を受けてはならないなんて、面白い」と反論した。
だが、中国の反発以降も、トランプ次期大統領の姿勢に変化はない。対中政策に関して連続ツイートし、「中国の意向は気にしない」との立場を明確に示した。
「南シナ海での軍事拠点建設」にも言及。
次期副大統領らの発言は、中国の反発を受け火消しに走ったともみれる。しかし、政権移行チームには「中国を侮辱しても気にしない」との強硬的な立場を示すメンバーがいる。
トランプ陣営の政権移行チームのステファン・モア氏は12月5日、ラジオ番組で台湾総統との電話会談について聞かれ、「自由を信じる国家であるため台湾を支持した。我々は味方を助けるべきだ」と話した(音声の7分〜)。
モア氏はまた、「気弱な奴らが『そんなことしたら中国を侮辱してしまう」と言っている。我々は中国を侮辱するかもしれない。そんなことは気にしない」と述べ、トランプ次期大統領の発言を支持した。
台湾紙、自由時報は蔡総統が来年1月に中米への外遊を計画し、ニューヨークに立ち寄り、次期首席大統領補佐官に指名されたプリーバス共和党全国委員長と会談すると報じた。
トランプ次期政権の対中政策はまだ明確に定まっていない。トランプ次期大統領の台湾接近が今後、米中間の摩擦を生む恐れもある。