「勝手にしろ」と欧米を挑発 ドゥテルテ大統領は比国民期待のドン

    「私が最初に飢え、死んでいく。心配するな」

    フィリピンのドゥテルテ大統領からまた過激発言が飛び出した。今度は「支援はいらない」と米国と欧州連合(EU)を挑発したのだ。

    地元紙によると、ドゥテルテ大統領は10月6日、警官を前にした演説で、強硬な麻薬捜査を批判する米国やEUに対して、「支援を停止する潮時と思うならば、勝手にしろ。物乞いはしない」と発言した。

    ドゥテルテ大統領は、自身をヒトラーに例えて「麻薬密売人を喜んで殺す」と発言し、国際的な非難を浴びたばかり。オバマ大統領にも「地獄へ行け」と罵るなど、自身の強権的な犯罪対策を非難する相手への暴言が止まらない。

    「出て行け。おまえたちの資金もどこかに持って行けば良い」とも発言。

    今後、欧米との亀裂がさらに深まる恐れもある。

    フィリピン人の尊厳

    欧米を批判した後、ドゥテルテ大統領はこう続けた。

    「海外からの支援がなくても生き残れる。もし、国が困難に瀕するならば、私が一番初めに飢え、死んでいく。心配するな。私たちは絶対、フィリピン国民としての尊厳を汚さない」

    「彼ら(欧米)には絶対、私たちの苦しみを理解できない」

    国民の76%がドゥテルテに満足

    フィリピンの代表的な民間世論調査機関が6日、ドゥテルテ政権の政策に対する国民の満足度を公表。「満足」との回答が76%に達し、「不満足」は11%だけだった。

    調査は18歳以上のフィリピン人を対象に2016年9月24日〜27日に実施された。

    調査の前には、オバマ米大統領を「サノバビッチ」と罵り、米比首脳会談が中止されている。この結果は、オバマ大統領に暴言を放った後も、高い支持率を維持したことを示している。

    別の民間調査会社が、ドゥテルテ大統領の就任直後である7月に公表した世論調査では、信任率が91%だった。

    10月6日に公表された結果とは異なる調査で単純比較はできない。

    しかし、暴言が続けば、今後、支持率が変化する可能性もある。

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