生きる意味を失ったブラジル出身の少年。救ったのはアジカンとラップだった

    「フリースタイルダンジョン」2代目モンスターのラッパーが語る壮絶な半生。

    ブラジル生まれ、新宿育ち。27歳のラッパー・ACE(エース)さん。

    ラップのきっかけはビーストウォーズ

    アジカンから学んだ、「ダメ」から抜け出すこと

    ラッパーがかっこよく見えた

    Twitterをきっかけに後藤正文と共演

    そして2015年。

    アジカンの楽曲「1980」にラップを乗せてネット上に公開したことをきっかけに、ボーカルの後藤正文さんと共演を果たす。

    @ACE0317 聴きましたー!凄い格好良い!このくらい上手にビートに当ててすらすら言葉が紡げたら、俺もラッパーになりたかったなぁ。どうもありがとう!嬉しいです。

    「今でも夢なんじゃないかっていうくらい大きいです。ダメ元で(コラボを)お願いしたら、快くOKしていただいて、気持ちでは4回バク転しましたね」

    ACE /Butterfly Effect feat Gotch

    YouTubeでこの動画を見る

    戦極MCBATTLE / Via youtube.com

    「いつかきっと胸が踊るような1ヴァースが風になる」(Gotch)

    2012年のTwitterでのやり取りから3年。

    「Butterfly Effect」は、ACEさんの1stアルバム「STRAIGHT」に収録された。

    ACEさんは、はじめてアジカンを聴いた時の心境をこう語っている。

    「下から這い上がるっていうか、下のところでずっと転がり続けてる人の強さ。すげー頑張れって言われてるような気がして、それでも笑いたいとか、それでも歌っていようって」

    「Butterfly Effect」で繰り返されるリリックには、まさにACEさんがアジカンから感じとったメッセージが描かれている。

    作用しているアティチュード
    自分との戦い不安定で仕方ないこれじゃなにも変わらない?
    何か変えられないかな?
    無力は耐えられないから
    泥にまみれたっていい思い書き綴っていく(ACE)

    一方の後藤さんは、そのACEさんの思いを受け止めるかのように、Gotch名義のホームページで「Butterfly Effect」から以下のリリックを掲載している。

    いつかきっと胸が踊るような1ヴァースが風になる(Gotch)

    「Butterfly Effect」は、「1980」でのACEさんのラップが後藤さんの元へ届き、ACEさんのそれまでの思いや苦しみが引き起こした奇跡のようだ。

    音楽で変えられる