「リーダーシップ発揮がスタートライン」 小池都知事へ、新型コロナ分科会・尾身会長が期待すること

    都知事に何を求めるのか?記者からの質問に新型コロナ分科会の尾身茂会長が語ったこと。

    12月23日、第19回目となる会合を開いた新型コロナウイルス感染症対策専門家分科会。

    分科会後の会見で、尾身茂会長は東京が感染拡大地域に当たることは「暗黙の了解」「ファクトを見れば明らか」と語った。

    その上で、都知事に何を求めるのか。記者からの質問に語ったこととは。

    「後でやっても意味はない。いまやらないと」

    感染拡大のステージやシナリオについて、どの段階にいるのかを判断するのは各都道府県知事だ。

    これまで、専門家や西村康稔・経済再生担当相はどの都道府県がどのステージ、シナリオに該当するのか明言することを避けてきた。

    しかし、23日の会見で尾身会長は東京が感染拡大地域に当たることは分科会メンバーの間では「暗黙の了解」であるとし、個人的な意見として東京が感染拡大地域となっていることは「ファクトを見れば明らかだとおもいます」と語った。

    その上で、どのような対策を期待しているのだろうか。

    尾身会長はすでに様々な対策を講じていることに、一定の理解を示した上で、「今はやるべきことを全てやる時期」であると強調した。

    「この難局を人々の努力だけで乗り越えることは無理。国とか、自治体もできることがあるわけですよね。そのことをやって初めて、力が出てくる」

    「100%の万能薬はありません。急所を押さえて、新しい(生活様式の)静かな正月を少人数で迎える。これは、わかっていることです。わかっていることを果敢にやる。後でやっても意味はない。いまやらないと、ということです」

    「みんな、リーダーたちの一挙手一投足を見ています」

    具体的には飲食店に対して、さらなる時間短縮要請を出すことを分科会は感染拡大地域に対して求めている。

    東京では現在、感染者の約6割の感染経路が追えていないものの、これまでのデータを踏まえると、その多くが飲食店での感染であると判断できるためだ。

    「危機の時には国、自治体、国民が一つにならないと。ここは一番、リーダーが大事ですね。みんな、リーダーたちの一挙手一投足を見ています。だから、りっかりリーダーシップを発揮してもらうことがスタートライン」

    「日本の首都ですし、五輪も開かれるわけですから。時短の話含めて、やるべきことをやっていただきたい。強いメッセージ出していただていますよね。それに加えてお願いするのは心苦しいものもありますが、日本の首都圏のリーダーですから、今まで以上に、この感染を早く下火にしないと」

    「難しい問題を解決するときにリーダーシップを発揮する。これが選挙で選ばれた人たちに求められていることだと思います」