Updated on 2020年2月7日. Posted on 2020年1月15日

    メルカリで買ったはずのゲーム機が… 後払いサービスで詐欺、被害者が語るその手口とは

    メルカリで任天堂Switchを購入したところ、ヤマダ電機から商品が。Paidyの「翌月払い」を悪用した詐欺被害にあったある男性はBuzzFeed Newsの取材に対し、「受け取りをしてしまったことを後悔しています」と語った。

    フリマアプリのメルカリで、後払いサービス「Paidy」を悪用した詐欺の被害報告が、ネット上で相次いでいる。

    家電量販店から直送された商品を受け取り、メルカリ経由で販売主に代金を支払って取引を完了させると、その1週間後にPaidyからの請求書が送られてくる。被害者にとっては、二重支払いになってしまう。

    Twitter上ではこうした被害にあったという声が相次いだ。BuzzFeed Newsは被害者の一人に取材した。

    まず、経緯を振り返る

    メルカリ、Paidy

    今回、詐欺行為が問題視されているのは、オンライン決済サービス「Paidy」が提供する「翌月払い」の悪用だ。

    これは、携帯電話の番号とメールアドレスのみで利用登録が可能なサービスだ。銀行口座の振替登録や振込による支払いが行われない場合、商品の送付先に請求書が届くという「穴」を利用されているとみられる。

    以下のような手口が使われている。

    1)出品者は商品を安値でメルカリに出品する。ただし、在庫は持っていない。

    2)購入者が現れた段階で、出品者は家電量販店で「Paidy翌月払い」を使って商品を買う。

    3)購入者には、量販店から商品が直接、送られる。購入者が受け取りを知らせた段階で、出品者はメルカリ経由で代金を受け取ることが可能になる。

    4)商品の到着から1週間後、購入者のもとに今度は「Paidy翌月払い」の支払い請求書が届く。

    メルカリ経由ですでに払ったはずの代金を、Paidayから再度求められることで、詐欺の被害にあったことに気付く。

    評価はゼロ、それでも…

    提供写真

    BuzzFeed Newsは、被害にあった男性に話を聞いた。

    男性は1月7日、Nintendo Switch(希望小売価格・税込み3万2978円)を、メルカリで送料込み3万円で購入した。

    取引をした相手のユーザーの評価はゼロ。コメントしても返信がなく、配送方法は未定。それでもこの出品者から購入した決め手は、価格の安さだった。

    「購入時にはPaidy詐欺や通常配送の危険性を知りませんでした」と男性は取材に語る。匿名配送ではなかったが、特段気にはしなかった。

    商品を購入すると、4日後に商品がヤマダ電機から直接、配送されてきた。

    不審に思った男性が「ヤマダウェブコムから配送されましたか?」と聞いても、出品者は「佐川急便です」「ご確認ください。よろしくお願いいたします」と、問い合わせ番号による配送状況を送ってきただけだった。

    「受け取ったことを後悔」

    提供写真

    同じ被害にあったユーザーの投稿をTwitterで発見したことで、男性は詐欺被害にあったと気がついたという。

    「TwitterでPaidy払いによる詐欺被害ツイートを見て、心配になりヤマダ電機に問い合わせをしました。ヤマダ電機は返品対応、メルカリは調査しますとのことでした」

    メルカリでは、商品を受け取っただけでは取引が完了することはない。取引完了には購入者側の承認が必要だ。

    男性が被害に気付いた段階では、既にこの手続きを完了させてしまった状態だった。ダンボールは開封したが、Switch本体は未開封、未使用の状態だという。

    「受け取りをしてしまったことは後悔しています」

    もともとゼロだった出品者の評価は、すでに「11」になっている。過去の取引商品はすでに削除されていて、その実態はわからない。

    男性は現在、メルカリに返金を含めた対応を求め協議を行っている。調査中のため、具体的な進展はないという。男性は、こうも語っている。

    「しっかり検証した上で決済方法の導入をしていただきたいです。無在庫転売屋詐欺などの行為の厳罰化を求めます」

    被害届を提出予定

    Paidy株式会社

    Paidyは1月14日夜、プレスリリースで問題になったケースが「詐欺行為」であるとコメントを発表した。

    「悪意ある者がフリマアプリで取得した情報を不正に使い、加盟店様サイトで『Paidy』決済を利用して、詐欺行為を行ったもの」

    被害に遭った人が「不当な経済的負担」を受けないよう、加盟店とともに対応に当たっているという。詐欺に関する被害届を警察に提出すると同時に、「悪意ある者」に対しては損害賠償を請求する方針も示した。

    ネット上では、「ユーザー登録が電話番号とメールアドレスの登録だけで済む」などのPaidy側の不備を指摘する声もあがっていた。

    BuzzFeed Newsの取材に対し同社は直接の回答を控えたが、プレスリリースでは以下のようにコメントしている。

    「今後不正利用防止策の見直しを行い、再発防止を徹底してまいります。同時に、当面は被害拡大を防ぐため、悪用の懸念が高いお取引におけるPaidy決済サービスのご提供を一旦制限、もしくは停止いたします。本件の対応が完了次第、早急にサービスを再開させていただく予定です」

    メルカリは1月15日に見解を発表。事態を受け、「メルカリをご利用のお客さまで、メルカリ上での支払いに加えて、追加の支払いを請求をされたという事例は、現時点で確認されておりません」としている。

    そのうえで、Paidyを悪用した「不正行為を未然に防ぐ対応を進めており、不正な取引に対しては、アカウントの利用制限などの対策を進めてまいります」とした。

    なお、メルカリ上で支払った代金の返金対応などについて、見解では触れていなかった。広報担当者はBuzzFeed Newsの取材に「個別の事例のため回答できません」と答えた。

    アップデート

    メルカリがコメントを発表したため、追記しました。

    Contact Yuto Chiba at yuto.chiba@buzzfeed.com.

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