フライト欠航で大ピンチ。デルタ航空の"神対応"が41名の子どもと引率者を救った

    スタディーツアーへ向かっていた小学生41名と引率者がフライトの欠航で空港に立ち往生。その時、思わぬところから差し伸べられた救いの手とは…

    6月2日、オクラホマシティからバージニア州へ向かう途中で起きた想定外のトラブル。その時のデルタ航空の"神対応"が話題となっている。

    この日、オクラホマ小学校の5年生41名と引率者がスタディーツアーのためにワシントン D.Cへと向かっていた。この研修旅行は1年以上前から計画されていたものだという。しかし、搭乗を予定していたアメリカン航空のフライトが欠航に。払い戻しの見込みもない状態となっていた。

    デルタ航空は急遽、チャーター機を用意し、彼らをバージニア州へと送り届けた。他社の欠航によるトラブルにこうした形で対処することは異例の出来事だと言える。

    アメリカン航空の欠航によって41名が行き場を失ったことを受け、オクラホマ空港で働くデルタ航空のスタッフは何かできることはないか、彼らをデルタ航空のフライトでバージニア州まで送り届けることは可能かどうかを管理職へ確認をしたことがVIEW FROM THE WINGの取材で明らかになっている。

    その日のうちにバージニア州へ彼らを送り届ける手段は他に存在しておらず、41名の生徒と引率者の振替が行われる目処は立っていなかった。

    オクラホマシティからバージニア州の州都・リッチモンドまで、デルタ航空は彼らをチャーター機で送り届けた。

    @Delta THANK YOU for getting this group of 5th graders out of OKC and onto Richmond Virginia on a private flight when @AmericanAir wanted to leave us stranded! Most amazing corporation to work with at 3:00am. #flyDelta

    引率をしていた大人の1人、シャンテル・バーバーさんは6月3日、「アメリカン航空の欠航によって行き場を失った中で、5年生たちをオクラホマシティからバージニア州・リッチモンドまでプライベートフライトで送り届けてくれてありがとう。驚くべき対応でした」とTwitterに投稿し、感謝のメッセージを伝えている。

    USA TODAYによると41名の生徒と引率者が当初搭乗予定だった航空機は天候不良のため、欠航したという。アメリカン航空は以下のようにコメントしている。

    「今回の欠航についてお詫び申し上げます。当該機は天候不良のため欠航しました。その週末、当社では300便以上が欠航しています」

    その週末、ダラス近郊で発生していた嵐の影響で、アメリカン航空以外にも多くの航空機が欠航を余儀なくされていた。

    こうした臨機応変な対応の裏側で、一体何が起こっていたのか。

    代替機を用意するため、オペレーションコントロールセンターや空港のカスタマーサービス担当らをはじめとする多くのスタッフが尽力していたという。チャーター便を動かすために搭乗したクルーはその日、アトランタにいたスタッフたち。彼らは急遽、生徒とその引率者を安全に送り届けるためのミッションについた。

    デルタ航空のオペレーションコントロールセンターを管轄しているジェフ・トレイナーさんはデルタ航空が発表した声明文の中でその舞台裏を明かしている。

    「私たちは『正しい行いをする』というとてもシンプルな考えのもと、動き出しました。困難な状況にある人を目の前にした時、どの航空会社を利用しているのかどうかを考えることはありません。人々を助けるために、手を尽くします。このような考え方が、今回の対応を可能にしました」