ダイヤモンドになった父。新たな形での供養に「素敵です」の声

    「綺麗じゃん、父!」

    故人を思うすてきな供養の方法が話題です。

    子育てなどのエッセイ漫画を描いているみっぽんぽんさん(@MitsuPongPong)が、とある写真をTwitterに投稿したところ、3.2万回以上リツイートされ、18万回を超える「いいね」が集まりました。

    「素敵です」「とってもキレイですね」「すごい…」と大きな反響が寄せられました。

    話題になった投稿とは…

    『墓は要らん!』と言っていた父。 遺骨をダイヤモンドにする為に昨年の夏からスイスに行っていましたが、最近帰って来たようです! 強迫性障害が酷く、旅をしたくても出られなかった父だけど。スイスの空気は旨かったか?飛行機楽しんだか? うちに来るのを楽しみにしているよ! 綺麗じゃん、父!

    Twitter: @MitsuPongPong

    投稿には、まばゆいダイヤモンドの写真とともに、こんなエピソードが綴られていました。

    『墓は要らん!』と言っていた父。

    遺骨をダイヤモンドにする為に昨年の夏からスイスに行っていましたが、最近帰って来たようです!

    強迫性障害が酷く、旅をしたくても出られなかった父だけど。スイスの空気は旨かったか?飛行機楽しんだか?

    うちに来るのを楽しみにしているよ!

    綺麗じゃん、父!

    実は、写真に写っていたダイヤモンドはみっぽんぽんさんのお父さんの遺骨から作られたもの。

    美しい宝石に変身したお父さんに、みっぽんぽんさんは「うちに来るのを楽しみにしているよ!」「綺麗じゃん、父!」と語りかけています。

    投稿には「遺骨がダイヤモンドになるなんて知らなかった!」「私もダイヤモンドになりたい」などのコメントが寄せられました。

    BuzzFeedは投稿者のみっぽんぽんさんにお話を聞きました。

    ーーTwitterに写真を投稿した経緯を教えてください。

    単純に写真を見たときに「すごい!」と思ったので、みなさんに共有したくなりました。

    父の遺骨がスイスに向かった際もツイートしており 、仕上がりが気になるとのコメントもいただいていたので投稿しました。

    『墓なんて負の遺産じゃ~』と言うような考えの父でしたので……お骨はダイヤモンド💎に加工することにしました。 今日父のお骨はスイスに旅立って、半年ぐらいかけてダイヤモンドに加工されて戻ってくるよ! 戻ってきたらいつもつけられる指輪に仕立てるんだけど、楽しみ。

    Twitter: @MitsuPongPong

    ーーどのような経緯で、お父さんの遺骨をダイヤモンドにすることになったのですか?

    父にかしこまった場で確認したことはないのですが、雑談の中で「墓や葬式は不要」と口にしていたのを覚えておりました。

    継ぐ家もなく、父子家庭の2人家族なので、手元供養について調べていた際に「ダイヤモンド葬」のことを知りました。

    父自身が死後どう扱われたいかは確認できないままだったので、私が納得のいく方法を選ぼうと思いました。

    ーーなぜスイスで遺骨をダイヤモンドにすることを選んだのでしょうか。

    ダイヤモンド葬について検索した際に、何件かの取扱業者のホームページを確認したのですが、混ぜ物をせずにダイヤモンドに仕上げるというところに惹かれました。

    また、難病のため亡くなる前はほとんど体が動かなかった父ですので 、1人旅に出るような感じでスイスに行って、景色や空気を楽しんできてほしいと感じていました。

    油絵を学んでいた父だったので、もしスイスに行けば喜んで風景画を描くだろうと思いました。

    ーーきっとお父さんはスイスでの旅を楽しんだと思います。ダイヤモンドは今、どのように保管されているのでしょうか。

    製作を請け負ってくれたアルゴタンザ社に届いたところで、これから装飾品に加工する予定です。ネックレスかリングに加工されて手元に戻ってきます。

    戻ってきたら、日々身に着けて過ごそうと思っています。父が大好きだった孫の成長を一緒に見て過ごせる気がするからです。

    ーーツイートに対する大きな反響を、どのように受け止めていますか?また、お父さんに伝えたいことはありますか。

    みなさんが綺麗と言ってくださり、嬉しかったです。

    父とは終末期のことを会話できなかったので、父が望んだ供養になっているかはわかりません。

    ですので、亡くなった後どうありたいかという事を考えるきっかけになればいいなと思いますし、家族やパートナーとそのことを共有してほしいです。

    また、多くの人が「お墓に入るだけが供養ではない」と感じておられるようで、時代も変わりつつあるなと思いました。

    父が生前、一生懸命描いた絵もこれを機会に多くの人の目に留まり、褒めていただいたことを伝えたいです。