中京テレビで3月31日深夜に放送された、ドラマ『初恋ハラスメント』を巡り、視聴者からざわつく声があがっています。
放送後も“考察”が多数寄せられたこのドラマ。いったいどんな内容なのでしょうか?
一見すると普通の恋愛ドラマですが……
俳優・吉田伶香さんと小宮璃央さんがダブル主演を務めるドラマ『初恋ハラスメント~私の恋がこんなに地獄なワケがない~』(中京テレビ)が3月31日0時55分から放送されました。
「再会した学生時代の憧れの先輩が、パワハラ上司になっていた」という内容で、ハラスメントと恋愛を掛け合わせたドラマとして予告されていました。
問題なのは公式X(旧Twitter)や予告映像の不穏さ……それに気づいたユーザーからは多くの考察が寄せられ、Xでは放送前にトレンド入りするなど話題になっていました。
存在しない賞と、不穏なSNS
同ドラマには、放送前から多数の“違和感”があると話題になっていました。
例えば、「令和・恋ドラシナリオコンクール」において大賞を受賞した作品とされていますが、これは架空のコンクールであり、実際には存在しないものです。
また、違和感は公式SNSにも存在。
カウントダウン企画として行われていた出演者コメントの配信でしたが、4日前の監督から寄せられた映像は「このコンテンツは利用できません」と表示されてしまい、閲覧ができなくなっていました。
3日目からは「制作側の都合によりコメントを差し控えさせていただきます」という謝罪が連日投稿され、コメント企画自体がなかったことに。
そのほかにも、地上波で番組CMが放送された際、映像のいたるところに遺影のような写真が一瞬挿入されていたり、監督がスタッフに暴力を振るう映像が投稿されると2時間後に削除されていたりしました。
TVerの番組紹介ページでも、「お使いの端末に不具合が生じた場合、健康を害する可能性がございますので直ちに視聴をお止めください」との表示がされており……スタッフには何か心当たりがあるのでしょうか?
放送当日は“実況”盛んに
そのような不穏さから、「この番組には何かがある」と考えた人が深夜帯のドラマにも関わらず多くの実況コメントを投稿し、盛り上がりを見せていました。
特に番組前半で流れた撮影風景などの紹介映像は、事前に行われていた違和感のあるプロモーションへの「答え合わせ」のような内容になっており、
💬「璃央くん(主演の小宮璃央さん)目当てで見始めたら思ってたのと違う」
💬「初恋ハラスメント怖すぎて泣きそう」
💬「噂の『初恋ハラスメント』を視聴。なるほど騒ぐだけの事はある」
など、多くのコメントが寄せられていました。
いったいどのような映像が流れたのでしょうか? この先は番組の詳細に踏み込むので、興味のある人はTVerで見逃し配信をチェックしてからお読みください。
※注:この先はネタバレを含みます。
ホラーファンの予想通り、“フェイクドキュメンタリー”作品でしたが……思ったより入り組んだ作品
意味深なプロモーションなどから予想されていた通り、『初恋ハラスメント』はフィクションをドキュメンタリー映像のように見せかけて演出する、いわゆる“フェイクドキュメンタリー”作品でした。
考えながら視聴しなければわからない、いわゆる「主題とは別のテーマ」が用意されており、今回の『初恋ハラスメント』では、「ドラマ内でテーマとなっている『ハラスメント』が、ドラマを制作しているスタッフの間でも横行しているのではないか?」ということがプロモーションや番組前半の撮影風景パートから浮き上がってくる仕組みになっています。
例えば俳優のインタビュー中、後ろで暴行する映画監督の姿が映りこんでいたり、主演の吉田さんまでもがそれに加担している映像などが作中に存在し、さまざまなシーンで描写されます。フェイクドキュメンタリー作品の中では比較的“ヒント”が多く、わかりやすい作品です。
そして、撮影シーンの最後にはハラスメント被害者である菅沼という男の“遺影”が映り込んでいました。恨みを抱えた被害者が亡くなったあと、ドラマパートのオンエアでは恐ろしい(?)出来事が次々と起こり……。
視聴者からは、
💬「ホラーだと思ったら面白すぎて後半吹き出してしまった」
💬「ハラスメントに対する啓蒙番組として一見の価値はあると思う」
💬「恋愛ハラスメント私が大好きな雑ホラーでめっちゃ面白かったしラブストーリーの方もB級感が漂う大変好みの質感」
など、多くの感想が寄せられ、ホラーファンは「お約束」の展開に喜ぶ一方、俳優を目当てに視聴した人からは「思っていたのと違う」という声も寄せられていました。