PCブラウザでインターネットを見ていると、どこからともなくネコが現れる癒やし系拡張機能「ネッコサーフィン」がネコ好きの注目を集めています。戯れていると本来の目的を忘れてしまいそう……!
ネッコサーフィンは、アプリ開発やプロダクトデザインなどを手掛ける、Xユーザーの“もにゃ”(@Monyaizumi)さんが、Webブラウザ「Chrome」の拡張機能として制作したもの。
Chrome Web Storeからインストールすると、ブラウザ上にネコが現れ、マウスカーソルに向かってぴょんとジャンプしたり、にゃーと鳴き声をあげたりと、さまざまなリアクションを見せてくれます。
ネコはマウスの移動量に反応するようになっていますが、寝転がったままでやる気のないネコもいて、そういった気ままなところもリアルで癒やされます。
導入直後の無料版では、出現するネコは1匹のみですが、有料版(1カ月120円)にバージョンアップするとたくさんのネコたちが同時に出現するようになります。
Xでは「猫のモーションが豊富で嬉しいです」「マジで邪魔なだけで笑った」といった反応が寄せられ、「早速出会えたネコさんをかまい倒してしまい作業が進んでおりません」など、多くのネコ好きたちからうれしい悲鳴が上がっています。
ネコが好きな人のために用意されたネッコサーフィンは、一体どのように開発されたのか。編集部は作者のもにゃさんにお話を聞きました。
「飼いネコに邪魔されている人がうらやましかった」
――作ろうと思ったきっかけはありますか?
仕事でリモート会議をしていたとき、通話相手の机上にそっとその人の飼いネコが上ってきて、仕事の邪魔をされていました。そんな光景を目にして、羨ましくなったのがきっかけです。
「ネコに邪魔されたい」このアプリのコンセプトにもなっている、ただ1つの願望からネッコサーフィンは生まれました。
――投稿を見ると「この1年ひたすらネコにまみれながら」とありましたが、開発にかかった期間はどれくらいでしたか。
デモの公開から、1年と2カ月間かかりました。
――ネコのアニメーションが非常にリアルですが、どのように実現しているのでしょうか。
実際のネコをグリーンバック撮影し、その素材を1コマずつ修正編集しています。
こうすることでそれぞれの動きの継ぎ目をなくし、ぬるぬると動き続ける、まるでそこにネコがいるかのような体験を実現しています。とにかく「リアルなネコの動き」にこだわり時間をかけました。
――今後のアップデート予定など、これからの展開について何か考えていますか?
ネコのモーション追加から、複数ブラウザへの対応といった機能的要素まで、現在だけでも3〜4方向のアップデートを予定しております。ユーザーの声を反映しながら、ネッコサーフィンはこれからも中長期的に成長していく予定です。
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もにゃさんはアプリ開発のほか、エラーウインドウをモチーフにしたトランプなど個性的なグッズも手掛けており、制作したグッズはオリジナルストアで実際に販売もしています。
ちなみに、ネッコサーフィンについて「阿部寛のホームページでだけネコが消える」という問い合わせが利用者からあったそうですが、これに対して「どうしてもあそこだけはホームページの実装が特殊すぎて技術的にネコが寄りつかないんです」と明かすポストも注目を集めています。