ホテルのぴっちぴちシーツ、どうやって寝ればいい?→SNSでさまざまな反響が。東横インに聞くと意外な事実が明らかに

    そもそも「ぴちぴちベッドシーツ」自体が今は少なくなってきている……?

    ホテルのベッドにぴっちり敷かれたシーツ。まさにプロの技といえる宿泊施設ならではの光景ですが、そのまま寝るのはちょっとキツい……。

    そんな「ホテルのベッドシーツぴちぴちすぎる問題」に、歌手・しほりさん(@shihori94)が疑問を呈したところ、さまざまな反応が寄せられて注目を集めています。

    あれは一体どうするのが正解なのか? ホテル側にも問い合わせてみたところ、意外な事実が明らかに……。

    ところでホテル泊まるとシーツぴっちぴちにベッドメイクするじゃん?私あれは必ず全面ベリベリ剥がさないと拘束されてる感じが不快で眠れないんだけど、あれは普通剥がして寝るものなの?それとも皆さんは剥がさないで眠れるんでしょうか???

    Twitter: @shihori94

    しほりさんが投げかけたのは、ホテルのぴっちぴちベッドメイクについてのシンプルな疑問。しほりさんは「ベッドのシーツは剥がして寝る」というベリベリ派ですが、「あれは普通剥がして寝るものなの?それとも皆さんは剥がさないで眠れるんでしょうか???」とTwitterで問いかけました。

    すると「入るにはピチピチすぎですよね」「私も剥がさないと寝れないタイプです!」とシーツを剥がしてしまうベリベリ派のほか、「ピチピチにそのままinします」「少し剥がしてミノムシみたいに寝てます」など、あえて窮屈さを楽しむピチピチ派からもリプライが寄せられていました。

    よく見る「ぴちぴち」スタイルのベッドメイク

    元ホテルマンは「全剥がし」をおすすめ

    そんなやりとりの中で、とりわけ注目を集めたのが「元ホテルマンです」と名乗り出たKelly Jane caoringさん(@kellycaoring)のツイートでした。

    @shihori94 元ホテルマンです。 あれはピシッとさせるためにやってるだけで、寝る前には全剥がししてから寝てください。 剥がすときは足元側からマットレスの下に手のひらを上で突っ込んでシーツ掴んで手を抜きます。 たまに上シーツを剥がしちゃう人がいますが衛生感から上シーツは使ってください!

    Twitter: @kellycaoring

    ホテルマンとして6年働いたというKellyさんは、「あれはピシッとさせるためにやってるだけで、寝る前には全剥がししてから寝てください」と即答。元プロによるあまりにも明快な回答に、Twitterでは「うわー! そうなのか!」と驚く声もみられました。

    編集部がKellyさんにお話をうかがうと、そもそもあのシーツは基本的に「洗いにくく、頻繁に交換できない掛け布団が直接体に触れないようにするために掛かっているもの」とのこと。

    ホテルによってルールやマニュアルは異なるそうですが、そのまま寝ると多くの場合、足首が押さえつけられて窮屈なため「剥がして楽にして寝てください」とKellyさん。ただ「あのピチピチのところにうずくまって寝るのが非日常的でいいという方は、どうぞそのままピチピチシーツで寝てくださってかまいません!」とのことでした。

    なお「身体と掛け布団のあいだのシーツ(アッパーシーツ)」は掛け布団を清潔に保つためのものなので、マットレスに挟み込まれている部分は出してしまってOKですが、シーツ自体は使った方が衛生的なのだそうです。

    実は「ぴちぴち」は主流ではなくなってきている?

    またベッドメイクに関して、ホテルチェーン「東横INN」にも取材してみると、しほりさんがツイートしていたような「ぴっちぴちベッドメイク」ではなく、現在は「デュベスタイル」というベッドメイクを行っているとの回答がありました。

    東横INNのベッドメイク

    東横インの広報によると、話題となっている「ぴっちぴちベッドメイク」は恐らく「スプレッドスタイル」と呼ばれている方法ではないかとのこと。

    しかし、現在は羽毛布団全体をカバーで包む「デュベスタイル」を採用するホテルが増えており、東横INNでも2018年以降に開業したホテルから順次採用しているといいます。

    「当社も以前はスプレッドスタイルでしたが、2018年1月以降に開業した店舗から順次、『デュベスタイル』を導入しました。スプレッドスタイルでは寝ている間にシーツと掛け布団がずれ、肌が直接掛け布団に触れてしまうことがありましたが、デュベスタイルではそういったことがなく、衛生面で好評をいただいています」(東横イン広報)

    デュベスタイルでは、スプレッドスタイルのようにアッパーシーツをマットレスに挟み込まないため、あの独特の「ぴちぴち」感はありません。

    現在はこちらの方が業界内でも主流になりつつあるようで、あの圧迫感を味わえるベッドはそう遠くないうちに絶滅してしまうかもしれませんね。