PixivFANBOXとファンティア、AI生成イラストの投稿を禁止へ。場合によってはアカウントの停止などの対応も

    どちらも「禁止」の方向へ舵を切りました。

    クリエイターとファンをつなぐコミュニティサービス「pixivFANBOX」「ファンティア」は2023年5月10日、AIを利用した作品の投稿を禁止する方針を固めたという声明を発表しました。

    今後はAI生成作品の投稿に対しては警告や非公開化を進め、場合によってはアカウントの停止などの対応を行っていくとしています。

    pixivFANBOXのお知らせ

    pixivFANBOXとファンティアは、クリエイターとファンをつなぐコミュニティを提供する会員制サービス。支援者は一定の金額を支払うことでクリエイターを応援し、クリエイターは支援者のみが閲覧できるコンテンツなどを提供できるようになります。

    そんな両サービスが同日に声明を公開し、「AI生成作品の取り扱いを禁止する」という方針をそれぞれ示しました。

    pixivFANBOXは「生成AI技術により短期間で大量に作成されたコンテンツを販売することのみを目的に利用されることが多く、今後もその傾向はより強まっていくと感じています」と昨今の利用状況についてコメント。

    さらに「ファンからの継続的な支援によって、クリエイターの創作活動をより良いものにしていきたい」というサービス開始時から掲げる理念と照らし合わせ、「それは本来私たちが目指していたサービスの姿とは異なり、このまま見過ごすことはできないと判断しました」と禁止措置に踏み切った背景を説明しています。

    ファンティアのお知らせ

    一方、ファンティアはAIを利用した作品専用のカテゴリを新設するなど、「住み分け」の方針を取っていましたが、やはり「昨今の状況を鑑み、クリエイター様とその作品を守る対応が必要と考え、ファンティアではAI生成による作品の取り扱いを一時停止させていただく運びとなりました」と、AI生成作品の取り扱いを禁止する方針を発表しています。

    なお、「pixiv」本体もAI生成に関するお知らせを9日に掲載していますが、こちらはAI生成作品について現状の問題点や、pixivとして行っている対応などをまとめたもので、取り扱い禁止にまでは至っていません。

    pixivFANBOXとファンティアはサービス利用規約の改定を進めており、AI生成作品に対する審査の見直しなど、今後の運営方針の発表と合わせて近日中に公表するとしています。