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「高校生クイズ」に異変? 強豪校の男子を退け、地区代表は女子ばかり

過去にもあった「路線変更」

7月27日、日本テレビ主催「ライオンスペシャル 第36回全国高等学校クイズ選手権」の「全国一斉大会」が行われた。

例年全国大会に進出し、高校生とは思えない超難問に挑んでいた強豪校が敗退し、女子チームの地区代表選出が目立った。Twitter上では「女子高校生クイズ」と揶揄する声も上がっている。

男子校の参加者が苦戦したクイズ

番組史上初の全国同時開催となった今回の予選会。参加者はスマートフォンに番組専用アプリをインストールしクイズに回答した。正解率や全国順位・県内順位などが表示される仕組みだ。

BuzzFeedが複数の参加者や、後輩が参加したというクイズ研究会OBらに取材したところ、問題は○×クイズ、5ヒントクイズ、タレントがステージ上で行うパフォーマンスが成功するかどうかを当てる、生チャレンジクイズなどだったという。

アンケートクイズでは、「高校生が恋愛対象に求める条件」など、エントリー時に参加者が回答したアンケート結果をもとにクイズが出題された。

全80問あるうち、70問が三択クイズだったという。ある男子校に通う参加者は「70問(三択)クイズでファッションやスイーツなどの問題が多く出題され、対応しきれなかった」と話している。

近畿地区は全府県の代表が女子

予選会では各都道府県ごとに代表が選ばれる。近畿地区では全府県で女子チームが代表として選ばれたほか、ほかの地区でも女子チームが選出されることが多かったという。

強豪校は21世紀枠で復活選出

Twitterの投稿によると、2015年の大会を制した埼玉県立浦和高等学校や、全国大会に多数進出しているラ・サール高等学校、早稲田高等学校など強豪校のクイズ研究会が予選落ちする結果となった。

予選会終了後、灘高等学校やラ・サール高等学校、早稲田高等学校、秋田県立秋田高等学校など13校が「21世紀枠」として全国大会へ出場するという。

過去にもあった「高校生クイズ」の路線変更

今年36回目を迎える「高校生クイズ」は、「アメリカ横断ウルトラクイズ」の流れを受け、福留功男さんの司会でスタートしたが、これまで何度か路線変更を行っている。

「知の甲子園」を掲げ、超難問のクイズを出題するようになったのは2008年の28回大会。これが全国の高校でクイズ研究会が設立されるきっかけにもなった。

本格的なクイズ番組となった「高校生クイズ」を歓迎する声もあった一方、一般人には到底解けない難問ばかりで視聴者が楽しめないという意見もあった。

そこで、2013年の33回大会からは「知力重視」を見直し、「知力・体力・時の運」が勝敗を決める内容に路線変更。11年ぶりとなる海外ロケをタイとフランスで行った。

34回大会と35回大会では舞台をアメリカに移し、「アメリカ横断ウルトラクイズ」を彷彿とさせる内容となった。今回の全国大会でもアメリカを横断する内容になるという。

ある高校のクイス研究会OBは、毎年大幅に形式を変えるのはやめて欲しいとの声がクイズ研究会から上がっているとして、「この1年のために日々努力してきてる人も多いので、彼らの努力を無下に扱う行為は許されないなぁと思います」と話している。