ジブリの後継者が作る映画「メアリと魔女の花」公開! なぜ「魔女」を再び描いたのか

    スタジオジブリ『借りぐらしのアリエッティ』、『思い出のマーニー』の監督を務めた、米林宏昌さんの最新作だ。

    7月8日公開予定の『メアリと魔女の花』は、スタジオジブリで『借りぐらしのアリエッティ』、『思い出のマーニー』の監督を務めた米林宏昌さんの最新作だ。

    YouTubeでこの動画を見る

    youtube.com

    タッグを組むのは『かぐや姫の物語』の西村義明プロデューサー。

    2014年にスタジオジブリの制作部門が解体。それに伴い、同社を退社した2人が立ち上げる、スタジオポノックの第一作目を飾るのが本作だ。

    『メアリと魔女の花』は、冒険ファンタジー。

    (C)2017「メアリと魔女の花」製作委員会

    7年に一度しか咲かない禁断の花“夜間飛行”。魔女の花を見つけたメアリは一夜限りの不思議な力を手に入れ、雲海がそびえた立つ魔女の国へと飛び立つ……物語はこう始まる。

    魔女の国で大冒険を繰り広げる主人公メアリ役が、杉咲花さんに決定した。

    (C)2017「メアリと魔女の花」製作委員会

    『湯を沸かすほどの熱い愛』で数々の映画賞を受賞するなど、若手人気女優の杉咲花さん。彼女は、米林監督の『思い出のマーニー』で第三のヒロイン、彩香を好演していた。

    杉咲さんは、そんな"再抜擢"について以下のようにコメントしている。

    「子どものころから私と家族にとっては欠かせない存在だったジブリ作品の志を受け継いだ、スタジオポノックの長編アニメーション第一作目に携われることは、私にとって飛びっきりのサプライズでした。スタッフの方に言われて気づいたのですが、タイトルにも自分の名前である“花”という言葉が入っていることも嬉しかったですし、運命的なものを感じました。

    ジブリ作品の中では米林監督の『借りぐらしのアリエッティ』の大ファンです。米林監督が描く、映画がはじまった瞬間のハッとさせられるような繊細で美しい映像と、観終わった後に“暖かさ”がずっと残る、まるで魔法にかけられたような感覚になれるところが大好きです。

    私が演じることになったメアリはすごく真っ直ぐで前向きな女の子です。メアリは決して器用な人ではないのですが、誰かのために一生懸命頑張ろうとする姿はすごく魅力的だと感じました。きっと映画を観ていただいく方もメアリの愛らしい姿に心を揺さぶられるのではないかと思います。素敵な作品を、自信を持って皆様にお届けできるように頑張ります。メアリに“花”咲かせます!」

    米林監督も「この映画はメアリと“花”の映画です」と太鼓判を押す。

    (C)2017「メアリと魔女の花」製作委員会

    『マーニー』で彩香を演じたとき、杉咲さんは16歳。米林監督に「一番好きなジブリ作品は、米林監督の『アリエッティ』なんです」と、まっすぐな眼差しで熱く語ったそうだ。

    そのときの笑顔が「主人公・メアリにぴったりだ!」と西村プロデューサーは、米林監督に提案。今回の大抜擢を導いた。

    『メアリと魔女の花』は、ジブリで培ったものの総決算

    (C)2017「メアリと魔女の花」製作委員会

    スタジオポノックのメンバーは、ほとんどがスタジオジブリ出身のクリエイターだ。

    そして、米林監督自身、『崖の上のポニョ』や『風立ちぬ』などで、宮崎監督の思い描く理想のシーンをいくつも手がけてきた。

    西村プロデューサーは昨年12月の制作発表会の場で「今回、米林宏昌監督が作る作品は彼のスタジオジブリ人生のすべてを注ぎ込む作品になると思っています」とコメントしている。

    西村プロデューサーは「主人公のメアリを巡る話は、米林宏昌自身の物語である」と語る。スタジオジオジブリという魔法を失った彼らだからこそ描けた作品なのだろう。

    「今、僕たちが信じて頼ってきたものが、ことごとく潰れはじめた時代です。魔法のように大きな力で発展してきたけれども、通用しなくなってきた。魔法を失ったときに人間の中に残るものは何なのか? 今しかできない。だから『メアリ』を作ることにしたんです」

    「『メアリ』はジブリでは作れなかった作品だと思います。宮崎監督に『魔女はもうやってるだろ』と却下されてるか、潰されているか、どちらかじゃないですかね」