「Instagramは盛り機能を搭載しないの?」インスタの偉い人に聞いてみた

    「私たちは今までも、正方形だけから長方形の写真も投稿できるようにしたり、たくさんアップデートしてきました」


    Instagramを使っている人は誰でも一度は思うはず。「盛り機能が搭載されれば楽なのにな」と。

    Instagramの最高執行責任者(COO)マーニー・レヴィーン氏にインタビューする機会を得たので、新機能について話を聞いた。

    ――日本のInstagramでは、目を大きくしたり、顎をシュッとさせる加工が大人気です。わざわざ外部のアプリを使うより、Instagramでできたら最高だと思うのですが…。SNOWってアプリ知ってますか?

    もちろん、知っています。

    私たちはInstagramを使う人がどんなことに興味を持っているのか? 何が使われているのかをよく見ています。

    Instagramの創業者のケビン・シストロム(CEO)とマイク・クリーガー(CTO)が最初に雇ったのはコミュニティー・マネージャーという職種なんです。ユーザーの声を拾いあげる仕事ですね。3人目の社員にするくらい、ユーザーの声に耳を傾けることは大事なんです。

    コミュニティー・マネージャーには、たくさんの「新機能のリクエスト」が届きます。実際、今までもユーザーに合わせていろんな変更をしてきました。

    例えば、写真共有から動画に対応させたり、正方形写真のみだったものを長方形にも対応させたり。動画投稿も15秒から30秒に長くなりました。

    ――ということは、みんなが加工アプリを使い続ければいつかは搭載される…?

    どうでしょうね、今後……正確にはお答えできませんが……人気であることは把握しているので。

    Instagramは人生の物語を紡ぐプラットフォーム

    ――Instagramでライブ配信の機能が追加されると聞きました。

    まずはアメリカでリリースし、ゆっくりと世界中で使えるようにします。最初は日本から配信はできないものの、ライブ配信の視聴はできるので、楽しみにしていてくださいね。

    Instagramのライブ配信はアーカイブが残らないところ、消えるところが気に入ってますね。

    ――どういう意図が? もったいない気もします。

    Instagramは、視覚的に「自分の物語」を紡ぐプラットフォームとして機能してきました。日常のささいな物語ってテキストで伝えると恥ずかしくて躊躇してしまうことってありませんか? でも写真や動画なら照れずにそれができる。

    自分の日常を視覚的に表現しながら、誰かとコミュニケーションをとる。テキストでもできますが、やっぱり別物です。セルフィや盛った写真が流行るのも、こういったニーズがあるからだと思います。

    ローンチしてから6年間、Instagramは視覚的なコミュニケーションをずっと追求してきました。その中で発見もありました。

    もしかして、日常のハイライトだけではなくて、何気ない瞬間瞬間……少しおどけたものだったり、親しい間柄だけに見せる他愛もないことだったりを共有したいんじゃないか?という気づきです。

    繰り返しますが、Instagramは人生の物語を紡ぐプラットフォームです。人生にはいろんな瞬間がありますよね。そのために最適化していきたいと日々、開発に取り組んでいます。もちろん、シンプルで簡単という点を大事にしながら。日常的に使うものですからね。