9999人騒然 THE YELLOW MONKEY 前代未聞の「試聴会」を写真で振り返る

    2001年1月8日に活動停止を発表後、2004年7月7日をもって解散した人気ロックバンドTHE YELLOW MONKEY。19年ぶりに発売されるアルバムの試聴会が開催された。

    3月28日、武道館が騒然となった。THE YELLOW MONKEYの19年ぶりのオリジナルアルバム『9999』の視聴会が開催され、メンバーたちの生演奏でアルバムの楽曲が披露されたのだ。

    武道館に9999人を無料で招待する大規模な試聴会。「どのような形で新曲を聴くのだろう?」と集まったオーディエンスは、1曲目『この恋のかけら』の開始と共に現れた4人の姿に騒然となった。

    試聴会ではなく、視て聴く会だったわけだ。

    2016年の再結成時に生まれた『ALRIGHT』、『砂の塔』、『天道虫』をはじめ、アルバムの収録曲順にMCなしでライブで披露された。

    ただ、ライブ終盤『Horizon』でボーカルの吉井が「ごめんなさい」との一声をあげ、歌詞を間違えてしまったと演奏を中断。

    ファンは意図せぬサプライズに、武道館は再び歓声に沸いた。

    間違えたついでに……今回は視聴会だから喋らずに皆さんの前で演奏に徹しようということで、MCなしでここまで進んできたんだけど、正直しんどかったです。自分の年齢を忘れてました! みんなを前にするとテンションが上がっちゃうから……すみません、話すところじゃなかったんですけど……」と、恥ずかしそうに語り、再び『Horizon』を冒頭から歌い直した。

    実は同曲は、ワンマンライブ『メカラ ウロコ・28』で披露された楽曲で、思い入れの強いものなのだろう。

    大丈夫僕ら君の味方だよ
    そうさいつも君の味方だよ

    といった歌詞は、THE YELLOW MONKEYにとっても斬新な歌詞であり、復活の色合いを濃く残す楽曲でもあった。

    ラストを飾る『I don’t know』を披露する前に吉井は再び口を開き、「先行視聴会に会場に選ばれたのが日本武道館でした。視聴会を武道館でやることは前代未聞で、いろんな大人の問題もあります(笑)。でも、19年も待ってもらったファンにこういう場所で一緒に聴いてもらいたいというのがあり、だったら我々が皆さんの前で演奏するのが一番いいんじゃないかと思った」と、サプライズの背景を語った。

    武道館はTHE YELLOW MONKEYにとって聖地であり、それをメンバーも公言するほど特別な場所だ。そんな所縁ある会場で19年ぶりのアルバムが披露されたこともあり、ファンたちの感動を誘った。

    最後に「THE YELLOW MONKEY、1人ずつの苦労が集まった、その苦労を4つ並べてみんなで乗り越えようと思いタイトルになりました。ミュージシャンとして、人としてまだまだ乗り越えなきゃいけないことがたくさんあります。生まれ変わったイエローモンキーは頑張りますので、よろしくお願いします」と抱負を述べた。

    最後に『I don’t know』を歌い上げ、興奮に染まったステージを後にした。