ダルビッシュ、桑田、サンデー兆治....大谷翔平選手と同じトミー･ジョン手術を受けた7人の復活劇

大谷翔平選手が靭帯再建手術を受けると発表された。厳しいリハビリが必要だが、この手術で復活した選手は多い。

大リーグ･エンゼルが日本時間9月26日朝、大谷翔平選手が右肘靭帯の再建手術を受けると発表した。

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Update on Shohei Ohtani: Shohei Ohtani will undergo UCL reconstruction surgery during the first week of the off-season. The procedure will be performed by Dr. Neal ElAttrache in Los Angeles. Additional information will be provided when appropriate.

11:03 PM - 25 Sep 2018

「大谷翔平はオフシーズンの最初の週に、靭帯再建手術を受ける」と伝えるエンゼルスの公式ツイート

このところ打撃に専念してきた大谷選手だが、手術を受ければ投手として復帰するまで1年はリハビリに掛かる見通しだ。

AFP=時事

エンゼルスのソーシア監督は、来季はまず打者として復帰する方向を示した。

大谷選手の今季の打撃成績は、打率.280、本塁打21本。

投手としては4勝2敗、防御率3.31。

靭帯再建手術は、メジャーで最初に受けた投手の名から「トミー･ジョン手術」と呼ばれる。

Bettmann / Bettmann Archive

トミー･ジョン投手はロサンゼルス･ドジャーズに所属していた1974年、利き腕の左肘靭帯を負傷。チームドクターのフランク･ジョーブ博士の執刀で手術を受け、1976年のシーズンに復帰。いきなり10勝、翌年には20勝を挙げた。

ジョン投手は1989年まで投げ続け、生涯成績288勝のうち164勝は手術後にあげたものだ。靭帯再建手術を受け、きちんとリハビリすれば復活できることを証明した。

ジョーブ博士は再建手術の権威として知られ、ゲーム「実況パワフルプロ野球」にも、その名をもじった「ダイジョーブ博士」という、選手の能力を改造するキャラクターが出てくる。

通常、手術から復帰まで1年から1年半ほどのリハビリが必要だが、この手術で復活した選手は多い。

日本にトミー･ジョン手術の意義を知らしめたのは、「サンデー兆治」の復活劇だ。

時事通信

前年から肘を痛めていたロッテ・村田兆治投手は、1983年にジョーブ博士の手術を受けた。

1985年に17勝5敗の見事な成績でカムバック賞を受賞。中6日で日曜日に登板したことから「サンデー兆治」の名で親しまれた。

通算215勝を挙げて1990年限りで引退。70歳近くなった現在も超人的なトレーニングを続けていることで知られ、始球式などで現役時代と変わらない豪快な「まさかり投法」で剛速球を披露し、ファンを驚かせている。

ダルも2015年に手術

時事通信

ダルビッシュ有投手はテキサス･レンジャーズに所属していた2015年に手術を受けた。2016年5月に復帰し、この年は7勝した。

2018年には日米通算150勝を達成した。

和田は手術後に最多勝

時事通信

和田毅投手（現ソフトバンク）はシカゴ･カブス時代の2013年に手術を受けた。

ソフトバンクに復帰した2016年に15勝を挙げ、最多勝投手となった。

桑田は復活の日、マウンドにひざまづいた。

時事通信

巨人の桑田真澄投手は1995年に靭帯を損傷し、手術を受けた。

1997年4月の復帰登板戦で、マウンドにひざまづいてプレートに右肘をつけた姿は、今も語り草だ。

マシソンは来日前に2回手術

時事通信

スコット･マシソン投手は来日する前の2006年と2008年の2回、トミー･ジョン手術を受けた。

長身から繰り出される150キロを超えるパワフルな直球を武器に、2012年から巨人でセットアップや抑えなどとしてプレーを続けている。

ヤクルトの館山は3度の手術を乗り越えて投げ続ける。

時事通信

ヤクルトの館山昌平投手は2004年、2013年、2014年と3回にわたりトミー･ジョン手術を受けた。トミー･ジョン手術の回数としては、日本のプロ野球選手で最多とみられる。

館山投手はそのたびにリハビリを重ねて復活し、2018年の今も現役だ。