アメフト問題、本場アメリカではどう報じられた?

    日大の選手が謝罪の会見をした、アメリカンフットボールの悪質タックル問題。本場アメリカではどう報じられたか。

    日大の選手が謝罪の会見を開いた、アメリカンフットボールの悪質タックル問題。アメフトの本場米国のメディアは、どう報じたのか。

    最も幅広いメディアに掲載されているのは、AP通信の配信記事だ。FOXスポーツやタブロイド紙ニューヨーク・ポストなど全米各地のメディアで掲載された。

    有力紙ワシントン・ポストもAP通信の記事を掲載し、日大選手の謝罪会見を報じた。記事では、選手が「日本では深い後悔の意味を示す」腰を90度に折り曲げての謝罪をおこなった、とした。また、タックル問題が「野球と相撲、行儀良さで知られる国に衝撃を与えた」とした。

    NYタイムズは「 パワハラ」に注目


    ニューヨーク・タイムズは、長文の独自記事を掲載した。

    日本では野球や相撲サッカーが人気を集め、アメフトはまだプロリーグもなく、話題になることも少ない、と日本のスポーツ界の状況を紹介したうえで、アメフトの問題に社会の注目が集まった理由は、パワハラなど文化に深く根ざした問題を浮き彫りにしたためだと報じた。

    この記事では、監督から「潰せ」という指示を受けたとの選手の発言を伝え、和製英語である「power hara(パワハラ)」を「権力の座にある者が、下位の者に対し、その意思に反したことを強制させるハラスメント」だと紹介した。

    さらに、日大の選手が語った、高校時代はアメフトをプレーすることを楽しめていたが、大学に入るとプレッシャーの強さから、競技への愛を失ったという言葉を記事の末尾近くに添えた。

    全国紙USAトゥディはAP通信やジャパン・タイムズなどをもとに作成した記事を掲載。「悪質なタックルを行った選手が謝罪会見を開き、コーチがそうしろと指示したと主張した」と伝えた。

    「報道関係者に注目」

    米Yahoo!Sportsは、試合の映像などを用いて経緯を伝えた。カメラのフラッシュがまぶしく光る記者会見の映像に「報道関係者の集まり具合に注目」との言葉を添え、日本での注目ぶりを報じた。

    スポーツ・イラストレーテッドは、日大の選手が今後、アメフトを続ける意思がないと述べたことを伝えた。

    これらの報道を受け、Twitterでは「日本でアメフトをやってるなんて全く知らなかった」「日本にカレッジ・フットボールがあるの?」という驚きの声や、「日本では一つのタックルが問題になるのに、アメリカでは頭部の負傷が無視されている。NFLはジョークだ」といったツイートが出ている。

    I had genuinely no idea they played American football in Japan. https://t.co/EZFwhbBDau

    「日本でアメフトをやってるなんてほんとに知らなかった」

    One bad hit causes Japan to question the place of football in it's society, meanwhile constant head injuries are ignored and celebrated in the US. The NFL is a joke https://t.co/wPzVlxG6MM

    「NFLはジョークだ」

    BuzzFeed JapanNews