加計学園問題まとめ これまでの経緯(5/22アップデート)

    矛盾が相次いで指摘される加計問題。柳瀬唯夫元首相秘書官の参考人招致も行われた。さらに愛知県の中村時広知事が県の公文書を公表。首相官邸で加計学園、愛媛県、今治市と首相秘書官が面会したとしている。この問題の経緯は。随時アップデートしています。

    加計問題、再び発火

    今治市と愛媛県は15回、「構造改革特区」で獣医学部新設を国に提案し、却下されていた(2007-2014)

    国側は「特区では対応できない」と断り続けてきた。

    加計学園理事長、安倍首相に獣医学部構想を伝える(2015年2月25日)=安倍首相は否定

    愛媛県が公表した文書では、2月25日に加計学園の加計理事長が安倍首相と面談し、獣医学部構想を伝え、安倍首相は「いいね」と答えた。安倍首相は2018年5月22日、「(官邸で)この日に加計理事長と会ったという記録は確認できない」と述べた。

    加計学園事務局長、愛媛県・今治市の担当者が首相秘書官らと面会(2015年4月2日)

    安倍首相、加計学園理事長主催の花見の会に出席

    柳瀬秘書官は、5日前に加計学園関係者らと面会したことを「首相に伝えなかった」としている(参考人招致)。

    今治市と愛媛県が国家戦略特区での獣医学部新設を国に提案(2015年6月4日)

    獣医学部新設の4条件を閣議決定(2015年6月30日)

    4条件とは

    * 既存の獣医師養成でない構想

    * ライフサイエンスなどの新たに対応すべき分野で具体的な需要

    * 既存の大学・学部では対応困難

    * 獣医師の需要動向も考慮

    今治市が国家戦略特区に指定される(2016年1月29日)

    文部科学省が特区のワーキンググループで「対応は困難」と抵抗(2016年6月8日)

    木曽功内閣官房参与が文科省の前川喜平事務次官に早期開学求める(2016年8月26日)

    内閣府が文科省に「平成30(2018)年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」「これは官邸の最高レベルが言っていること」と伝える(2016年9月26日)

    (文科省作成の文書から)

    萩生田光一官房副長官が文科省幹部に「官邸は絶対やると言っている」と述べる(2016年10月21日)

    文科省作成の文書によると、首相側近の萩生田官房副長官(当時)が同省幹部に「和泉洋人首相補佐官からは、農水省は了解しているのに、文科省だけがおじけづいている、何が問題なのか整理してよく話を聞いてほしい、と言われた」「官邸は(獣医学部新設を)絶対やると言っている」「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた。工期は24ケ月でやる。今年11月には方針を決めたいとのことだった」と語った。

    国家戦略特区諮問会議が獣医学部の新設を認める(2016年11月9日)

    文科省も新設の合意に転じた。

    内閣府が獣医学部新設の事業者を公募(2017年1月4日)

    応募したのは加計学園だけだった。

    加計学園が事業者に決定(2017年1月20日)。安倍首相は「加計学園が応募したことを知ったのは1月20日」

    首相本人の国会答弁では、加計学園が獣医学部の新設に応募したことを知ったのは、諮問会議が事業者を決めた、この日だったという。

    朝日新聞が「新学部『総理の意向』 加計学園計画 文科省に記録文書」と報道(2017年5月17日)

    この問題を菅義偉官房長官は「怪文書のようなもの」と一蹴し、文科省も関係者数人へのヒアリングや共有フォルダなどの調査をもって「存在は確認できなかった」としていた。

    だが、すでに文科次官を退職していた前川喜平氏が「文書は本物だ」と証言した。

    柳瀬氏が国会で今治市などの担当者と「記憶する限り」会っていないと答弁(2017年7月)

    大学設置・学校法人審議会が、加計学園の獣医学部新設を認可する答申(2017年11月9日)

    岡山理科大学獣医学部が開学(2018年4月3日)

    朝日新聞が「これは首相案件」と書かれていた文書の存在を報道(2018年4月10日)

    柳瀬元首相秘書官、国会の参考人招致で加計側と3回会ったことを認める(2018年5月10日)

    愛媛県知事、「県職員は子どもの使いじゃない」と、受け取った日付をスタンプした柳瀬氏の名刺を公開(2018年5月11

    加計学園理事長が首相に獣医学部構想を伝えていたとする新たな文書を、愛媛県が公表(2018年5月21日)

    BuzzFeed JapanNews

    アップデート

    愛媛県の文書公開などに合わせてアップデートしました。