日本で最も古い地下鉄路線、東京メトロ銀座線が12月28日から2020年1月2日まで、工事のため一部区間で運休する。
コミックマーケット97(コミケ)やラグビー観戦、初詣など年末年始の外出には注意が必要だ。

工事の目的の一つは、現在は東急百貨店の中にある銀座線渋谷駅ホームの移設だ。
81年の歴史を持つ銀座線渋谷駅ホームは、27日限りで閉鎖される。表参道方面に約130メートル移動した明治通り上に移設される、新ホームへの切り替え工事が行われる。来年1月3日からは新ホームで乗り降りすることになる。
銀座線の一部運休に伴い、普段とは違う乗り換えルートを使う必要が出てくる。
また、12月27日夜は、現行の銀座線渋谷駅ホームが、名残を惜しむ鉄道ファンなどで混み合う可能性もある。
運休区間は2カ所

東京メトロによると、運休となるのは渋谷〜表参道駅間と、青山一丁目〜溜池山王駅間。表参道〜青山一丁目駅間と、溜池山王〜浅草駅間は折り返し運転で運行される。いずれも12月28日の始発から1月2日の終電まで、運休と折り返し運転が続く。
折り返し運転区間の運転間隔

溜池山王〜浅草駅間では日中約3分ごと、表参道〜青山一丁目駅間では日中約12分ごとの運転となる。
運休期間中は、各社線への振り替え輸送が行われる。また、渋谷〜赤坂見附駅間を、半蔵門線の渋谷〜永田町駅(赤坂見附駅と通路でつながっている)間で代用するといった、迂回のための乗り換え経路も案内されている。
迂回経路の案内図

コミケ、初詣、ラグビー観戦も要注意!

12月28日〜2020年1月2日の一部運休期間に人出が予想される代表的なイベントは、有明・東京ビッグサイトで開かれるコミックマーケット97(12月28〜31日)だ。
銀座線赤坂見附駅から永田町駅への通路を歩き、有楽町線に乗り換えて新木場駅からりんかい線で会場に向かうルートや、銀座線で渋谷方面から新橋に向かい、ゆりかもめに乗るルートは、運休に伴い迂回乗り換えの余分な手間が掛かるため、注意が必要になる。渋谷方面から新橋に向かうのは、JRを利用するのが賢明だろう。
明治神宮への初詣などで賑わう表参道周辺も、同様に注意が必要だ。
また1月2日には、銀座線外苑前駅を最寄りとする秩父宮ラグビー場で、ラグビー大学選手権の準決勝が行われる。迂回乗り換えが必要になるうえ、外苑前駅を通る列車は運転本数が通常より減るので、混み合う可能性が高い。