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「沖縄のことは自分たちで決める」 沖縄県知事になった玉城デニー氏が語ったこと

沖縄県知事選で当選した玉城デニー氏が、当選直後に支持者に語ったこと。

翁長雄志前知事の急逝に伴い9月30日に行われた沖縄県知事選挙で、米軍基地の沖縄県内移設に反対する翁長氏の路線を継承すると訴えた、玉城デニー氏が当選した。

普天間基地(宜野湾市)を閉鎖する代わりに名護市に新基地をつくるという日本政府の路線と真っ向から対立する県知事が、2代続くことになる。

玉城氏はアメリカ人の父と日本人の母を持ち、沖縄に生まれ育った。当選確実の知らせが入ると、支持者に対し、あいさつに立った。

以下が、その内容だ。

台風24号の影響で、多くの方が被害に遭われかなりのみなさんが停電の中にある。一日も早い復旧ができるよう、まずみなさまにお見舞い申し上げます。お力添えをお願いします。

今回の県知事選挙、私にとっても大きな決断でした。私は、こんなにも身に余る光栄はないだろうと思いました。

父はアメリカ人。母はうちなーんちゅ(沖縄人)で、そう裕福でもない家庭で育ち、高等教育を受けたわけでもない。

しかし、いろいろな人たちに支えられて生きてきた。いつか恩返ししたいという思いが思春期のころからあった。

市議を皮切りに政治の世界に入り、衆院議員を4期務めさせて頂き、たくさんのご指導を頂いた。

そして、今回の県知事選挙です。

翁長知事の急逝で県民の皆さんの心に大きな穴が空き、私にそのバトンを渡すという役目を仰せつかった。果たして自分にできるのだろうか。しかし、これは僕の運命ではないかという使命感もあり、家族にも相談しました。

そして県民のみなさんから、県知事としてがんばれという確かなエールを確かに頂きました。ありがとうございます。

生まれ育ちを問わず、みんな平等な権利を持っていると思います。

生きる権利、学ぶ権利、平和に暮らす権利。それをもう一度、沖縄から全国のみなさんに示すことができるのではないか。

これまでも県民は折々の問題に、奮い立つ思いで行動をし、声に出した。今でもたくさんの人々がそれぞれの立場で行動を続けている。それを私たちは誇りに思い、その誇りを胸に、すべてのみなさんの人権の尊厳と、平和に生きる日々に還元していきたい。

誰一人取り残さない。そして、うちなーんちゅのことは、うちなーんちゅが決める。

みんなで私たちのことを決めていく。沖縄でそのことを示せば全国の人々にも支えになる。

そのためには、平和でなくてはいけません。平和のための行動は、まず私たちがこれ以上(県内に)米軍基地をつくらせないこと。

私たちの自然を潰し、国有地として基地を渡してしまえば、あらがうことができなくなってしまう。

今止めることが、未来の子どもたちのために、私たちの世代が責任を持ってやるべき行動です。体を張って主張して参ります。

普天間基地の問題では、私たちはもう一度、原点に戻るべきです。

戦争でうばれた県民の土地を、早く元に戻すこと、みなさんの手に返すこと。それが原点です。

(普天間基地の)閉鎖・返還こそが、私たちの求める道理です。

閉鎖・返還のためどこかに基地をつくるというのであれば、どうぞ、もうこれ以上、沖縄につくらずに、日本で全体的にどこにもっていくのかを考えてくださいということです。

それで米軍基地はもう必要ないと言うことであれば、米軍の財産は、アメリカに引き取って頂くと言うことです。その道理を正々堂々と、沖縄から主張していきましょう。

離島、海外を含めたうちなーんちゅのネットワークで、平和で豊かな沖縄をつくっていきましょう。