安倍首相、桜を見る会で「募ってはいるが募集はしていない」と答弁。Twitterでは大喜利に

    衆議院予算委員会で「桜を見る会」をめぐり、宮本議員に対する安倍首相の「募集ではなく募ったという認識だった」という答弁がTwitterで大喜利状態に

    衆議院予算委員会で1月28日、安倍晋三首相の地元事務所が「桜を見る会」に支援者らを幅広く会に招待した問題が取り上げられ、安倍首相が「(会への参加者を)募集ではなく、募っているという認識」と答弁する一幕があった。

    質問した宮本徹議員(共産)は「私、もう日本語を今まで48年間使ってまいりましたけども、募るというのは募集するというのと同じですよ。募集の募は募るっていう字なんですよ」と切り返した。

    この発言が報じられると、Twitterでは「#募ってはいるが募集はしてない」というハッシュタグが生まれ、大喜利が始まった。「答弁してはいるが答えていない」「太っているが肥えてはいない」といった投稿が集まり、一時トレンド入りした。

    1月28日の宮本議員の質問の焦点は、安倍政権下で桜を見る会の参加者数が急増した理由だった。

    そのうえで、安倍事務所が出した「桜を見る会」の申込書を示して質問を重ねた。

    申込書には「ご家族、知人、友人の場合は別途用紙でお申込み下さい。(コピーしてご利用下さい)」と書いてある。

    そこから「各界で功労・功績が会った方々を招く」という桜を見る会の趣旨の枠を外れた人々も次々と招かれたのではないかと尋ねた。

    「募集しているということについては、いつからご存じだったのですか」という質問に、安倍首相「私はですね、幅広く募っているという認識でございました。募集してるという認識ではなかったのです」と答えた。

    宮本議員は「私、もう日本語を今まで48年間使ってまいりましたけども、募るというのは募集するというのと同じですよ。募集の募は募るっていう字なんですよ」と切り返した。

    その後も質疑は続いたが、首相は「いずれにせよ、文書、名簿が残っておりませんので、確認のしようがない」と語るに止まった。

    質疑の主なやりとりは以下の通り

    宮本議員「桜を見る会は各界の功績・功労の会った方を招くものですが、安倍事務所の『桜を見る会』の申込書には、功績・功労を書く欄はない。紹介者欄があり、参加者が友人・知人の場合は別途用紙でお申し込み下さい、コピーしてご利用下さいとあります」

    「募るというのは、安倍政権下でやったことなんです。招待基準は曖昧ではない。各界の功績・功労がある方。幅広く募るのも代々の慣行ではなく、安倍政権の7年の慣行だということじゃありませんか。幅広くつのる。(申込書の)コピーをどんどん取ってやったということです。幅広くという依頼が内閣官房から来てたんですか」

    安倍首相「基本的に、幅広くと言うのは偏りがないということでございまして、さまざまな分野で活動しておられる方を含め、事務所には過去の資料が残っていないので詳細は不明ですが、幅広く参加者を募る観点から、このような文書をつかってきたのではないかということでございました」

    大西・内閣官房審議官「文言として幅広くというものがあったかどうかは、ちょっと分かりません」

    「総理はいつからご存じでしたか」

    宮本議員「このやり方で幅広く安倍事務所が募っていることについて、総理はいつからご存じでしたか」

    安倍首相「幅広くということをいつから知っていたか、ということでございますか。内閣官房、内閣府から幅広く推薦を依頼される中において、幅広く希望者を募るということで行ってきたというところで、それについては承知をしておりました」

    宮本議員「内閣府はさきほど、幅広くという文言は記憶がないと答えている。午前中の答弁で、総理は地元事務所がこのやり方で幅広く募っていたことを、いつから知っていたんですかと伺っているわけです」

    安倍首相「文書(申込書)についてはつまびらかには承知していなかったのでありますが、私の事務所が(招待者を)推薦する過程において相談を受けた場合に意見を伝えたこともありますし、私が把握した各界で活躍されている方を推薦するよう意見を伝えたこともあったということです」

    宮本議員「この文書は見たことはなかったということですが、幅広く招待している、募っている、募集していることについては、これは推薦しているというわけではないですよ。募集しているということについては、いつからご存じだったのですか」

    「募集している認識ではない」


    安倍首相「私はですね、幅広く募っているという認識でございました。募集してるという認識ではなかったのです」



    宮本議員「私、もう日本語を今まで48年間使ってまいりましたけども、募るというのは募集するというのと同じですよ。募集の募は募るっていう字なんですよ。総理がさっきから募っているというのは募集しているということなんですよ。その認識がなく、募るという言葉を使ってらっしゃったんですか」



    安倍首相「あの、それはですね、つまり、事務所がですね、ま、いわば今までの、ですね、経緯の中において、それにふさわしい方々に声をかけていると。そこで、それぞれが桜を見る会に参加するかどうかについて伺っている、そういう意味において募っている、ということでございます」



    宮本議員「ふさわしい方に声かけてるんじゃないですよ。これ見てくださいよ。コピーしてください、知人や友人を誘ってくださいって書いてあるんですよ。これが『募る』っていうことなんじゃないですか。実態は、(推薦に)ふさわしい方に声をかけているだけじゃなくて、知人や友人を含めてどんどん誘って下さいと総理の地元事務所がやってきたということじゃないですか」

    「いずれにせよ文書は残っていない」

    安倍首相「あの、いわば、それにふさわしい方ということでですね、いわば募っているという認識があったわけでございまして、例えば新聞等に広告を出して、どうぞということではないんだろうというわけでございます。そのうえで申し上げますが、最終的に内閣官房及び内閣府でとりまとめを行っているという認識であります」

    「友人知人を募っていけば際限がないと思うんです。コピーを取って下さいと書いてある。これについてはふさわしい人以外にも声が掛かるというやり方ではないですか」

    「いずれにせよ、文書、名簿が残っておりませんので、確認のしようがないところでございますが、やり方において、参加者を募るやり方において、先ほど申し上げた観点で募っていると私は承知しております」