エベレスト登頂に挑戦していた登山家の栗城史多(のぶかず)さんが日本時間5月21日に死亡した。
栗城さんの所属事務所関係者が同日、フェイスブックにて「エベレストで下山途中の栗城が遺体となり発見されました」と死亡を発表した。35歳だった。

栗城さんは過去7度、エベレストの単独無酸素登頂を目指すもいずれも断念。
4度目の挑戦となる2012年10月の登頂では下山途中で両手、両足、鼻に重度の凍傷をおったことが原因で、右手親指以外の両手9本の指全て、第二関節より先を失っていた。
今回は8度目となる挑戦のため、4月末からネパール入りしていた。
エベレスト登頂前には39度を超える熱がでたとフェイスブック上で報告。
その後の投稿では度々「咳が止まりません」と体調が万全でないことを明かしていた。
日本時間21日昼の投稿では、栗城さんと共にいた中継班より、栗城さんが体調を崩し、下山することになったと報告されていた。
そして、21日15時、所属事務所関係者が栗城さんの死亡を発表した。
発表によれば、栗城さんは下山を始めたが、無線連絡に全く反応しなくなり、キャンプ地からヘッドランプも明かりも見当たらないことから、捜索。「先ほど低体温で息絶えた栗城を発見いたしました」と遺体が発見されたという。
栗城さんは1982年生まれ、北海道出身。大学時代に山岳部に所属し、6大陸の最高峰を制覇。登山以外に講演活動なども行っていた。