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【リオ五輪】南アフリカのベテランGKブラジルだけでなく批判も封じ込めた

老獪な「演技」も披露

試合終了と同時に会場からブラジル五輪代表に向けられたブーイングが、南アフリカの健闘を物語った。

リオデジャネイロ五輪サッカー男子の1次リーグが4日に行われ、南アフリカが開催国ブラジルを相手に0-0で引き分けた。

後半14分にMFムバラが退場し数的不利になりながら、優勝候補から得た勝ち点1は勝利にも等しい。

大番狂わせの立役者はGKクーン(29)だ。オーバーエージ枠で選ばれたベテラン守護神はネイマールなどタレント揃いのブラジルに20本以上のシュートを浴びせられるも、最後まで得点を許さなかった。

大会前、南アフリカではクーンの選出に批判の声も多かった。

もともと五輪代表の正GKは20歳のジョディー・フェブラリー。リオ行きの切符がかかった2015年のU-23アフリカ選手権3位決定戦のセネガルとの試合で、試合中に1度、PK戦で3度止めたヒーローだった。

だが南アフリカのダガマ監督は代表歴75試合のベテランをオーバーエイジで選出。正GKに据えた。

この起用には疑問の声も多く、若く才能あるフェブラリーを使うべきとの批判もあった。

試合終盤では老獪な「演技」も披露

五輪代表に選ばれたことについて「若いチームに経験を伝えたい」と話していたクーン。

試合中は再三のセーブで若い選手たちを鼓舞すると、試合終盤には足をつって倒れこむ大げさな「演技」で時間稼ぎ。ベテランならではのテクニックも披露した。

試合後、SNS上には南アフリカだけでなく世界中から賞賛の声が上がった。クーンはブラジルの攻撃だけでなく、批判も自らの手で封じ込めた。