11月10日に発売される、手のひらサイズのファミコン「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」(ミニファミコン)。ファミコン世代だけでなく、若いゲームファンの間でも期待感が高まっている。
ミニファミコンの特徴の一つが、1983〜1993年に発売されたファミコンゲーム30本が収録されている点だ。
定番の「スーパーマリオブラザーズ」から「ファイナルファンタジーⅢ」まで。任天堂だけでなく、コナミ、カプコン、テクモなどさまざまなメーカーのソフトを遊ぶことができる。30本のデータに新しいゲームを追加することはできない。
この30本は一体どのような基準で選ばれたのか?
任天堂の広報はBuzzFeed Newsの取材に「リアルタイムでファミコンを遊んでいた方、そうでない方の両方に遊んでもらえるように、いろいろな年代からバランスを取り、選りすぐりのタイトルです」と答える。
30本の中には難易度の高さで知られる「忍者龍剣伝」や理不尽要素てんこ盛りのバカゲーとして伝説となっている「アトランチスの謎」など、かなりマニアックな作品も入っている。
この点について質問すると同広報は「最も期待が寄せられる30タイトルを選びました」と語るにとどめた。
欧米でも海外版ファミコン NESの小型版「Nintendo Classic Mini: NES」(ミニNES)が11月11日に発売される。
ミニNESに収録されるゲームはミニファミコンと同じく30タイトルだが、ラインナップには少々違いがある。
ミニNESにはミニファミコンにはない「バブルボブル」「ドンキーコングJr.」「ファイナルファンタジー」「光神話パルテナの鏡」「パンチアウト!!」「テクモボウル」「スタートロピックス」の8タイトルが収録される。
「テクモボウル」はテクモが発売したアメリカンフットボールのゲームで「スタートロピックス」は南国を舞台にしたロールプレイングゲーム。いずれも日本での発売はない。
一方、ミニNESには「イー・アール・カンフー」「アトランチスの謎」「ソロモンの鍵」「つっぱり大相撲」「ダウンタウン熱血物語」「ファイナルファンタジーⅢ」「ダウンタウン熱血物語 それゆけ大運動会」「マリオオープンゴルフ」の8タイトルが入っていない。
ゲーム以外にも大きな違いがある。
ミニファミコンはコントローラーが最初から2つ付属しているが、ミニNESは付属のコントローラーは一つだけとなっている。
もともとNESはコントローラーの取り外しが可能だったため、今回のミニNESでも取り外しは可能で、Wii用の「クラシックコントローラ」と「クラシックコントローラ PRO」をミニNESで使用することができる。これはミニファミコンにはない機能だ。
さらにコントローラーのサイズも違う。ミニファミコンは本体と同じく縮小されているが、ミニNESはコントローラーが大きなままだ。
10月に入り、国内の家電量販店にはミニファミコンの試遊台が置かれ始めたが、アメリカのゲームファンの中にはこんな声もある。
「アメリカ人には小すぎるよ」
おそらく日本人にとっても小さいはずだ。
6日には、量販店での予約数があとわずかとなっていたとのツイッターの報告も出るなど、人気の高さをうかがわせるミニファミコン。
発売日まで、ゲームファンにとっては待ち遠しい日々が続きそうだ。