ロシアW杯アジア最終予選、日本はオーストラリアに2ー0で勝利し、6大会連続での本大会出場を決めた。
敗北からのスタート
【日本1-2UAE】
ロシアまでの航海は苦難の船出だった。
日本は前半11分に本田圭佑のゴールで先制するも、UAEのアハメド・ハリルに直接フリーキック、さらにPKと2得点を決められ、まさかの逆転負け。
日本代表、そしてサポーターは、W杯への道のりの厳しさを思い出した。
原口が攻守ともに活躍。最終予選のキーマンに
【日本2-0タイ】
初戦に敗れ、ハリルホジッチ監督は攻撃陣を変更。先発に原口元気、浅野拓磨を起用したが、この戦術がハマった。
前半19分に原口のヘッドで合わせ先制ゴール。その後、試合を圧倒的に支配しながら決め切れなかったが、後半30分に浅野が待望の追加点を決める。
豊富な運動量で攻守ともに活躍を見せた原口は、この後最終予選のキーマンとなる。
山口蛍、ロスタイムに起死回生の劇的弾
【日本2-1イラク】
香川真司を下げ、トップ下には清武弘嗣を起用したハリルジャパン。
清武はこの試合、攻撃の中心として躍動。その清武のクロスから原口がヒールで決めて先制した。
しかし後半15分、セットプレーからサード・アブドゥルアミールに決められ同点。その後も点を奪えず、ロスタイムに突入する。
初戦に続き、またもホームで勝てないのか。そんな沈んだムードを断ち切ったのが山口蛍。
ロスタイム5分、起死回生のミドルシュートを決めた。
オーストラリアとのアウェー戦は痛み分けに
【日本1-1オーストラリア】
グループ最大のライバルと目されたオーストラリアとのアウェー戦。
この予選のラッキボーイとなっている原口が前半5分に早々に得点。
しかし原口が相手FWを倒してしまい後半7分にPKを与えてしまう。これをミレ・イェディナクに決められ同点。
オーストラリアとのファーストラウンドは痛み分けとなった。
清武、原口、久保ら若い世代が躍動
【日本2-1サウジアラビア】
サウジアラビアをホームに迎えての一戦。日本代表を支えてきた本田、香川の2大エースが先発を外れ、前線は大迫勇也、原口、久保裕也の若い3人だった。
清武がPKを決めれば、右サイドの久保が躍動。最終予選で3試合連続となる、原口のゴールもあり日本が勝利。2位に浮上した。
リオ五輪世代の久保の活躍でUAEに雪辱
【日本2-0UAE】
2017年初戦はUAEとの一戦。
先発には前戦に続き本田ではなく久保が起用され、その期待に応えるように前半14分に右足で決める。
後半にはその久保のクロスからベテラン今野泰幸が追加点を決め、初戦で敗れた因縁の相手を下した。
久保が3得点に絡み、タイに圧勝
【日本4-0タイ】
この試合で躍動したのはまたも久保。クロスで岡崎慎司、香川の得点をお膳立てすれば、自らも3点目のゴールを決める。
川島永嗣が終盤PKを止めれば、最後は吉田がダメ押しゴール。試合の入りは悪かったものの、結果は4得点完封と圧勝した。
大迫が得点も、試合はドローに
【日本1-1イラク】
政情不安により中立地イラン・テヘランで開催されたイラク戦。
抜群のポストプレーで1トップとして存在感を見えてきた大迫が前半8分、コーナーからのボールをバックヘッドでそらし最終予選初ゴールを決める。
しかし後半にマフディ・カミル・シルタグに決められ、引き分け。
勝ち点1を積み上げ、なんとか首位を死守した。
浅野、井手口が決め、豪州からW杯予選で初めて勝つ
【日本2-0オーストラリア】
勝てば6大会連続でのW杯出場が決める運命の一戦。先発には浅野、井手口陽介と20代前半の選手たちも名を連ねた。
一進一退の攻防が続いた前半、均衡を破ったのは浅野だった。前半41分、長友の左からのクロスに、オフサイドぎりぎりで抜け出し先制点を決める。
追い込まれたオーストラリアは後半16分に長身FWユリッチ、さらに後半25分日本の天敵といえるケーヒルを投入し、日本ゴールに迫る。
危うい場面もあったが、耐え切った日本。
後半37分、途中交代の原口が潰れたボールを拾った井手口が中央突破し、右足一閃。ボールは美しいカーブを描き、ゴールネットを揺らした。
その瞬間、日本列島は歓喜に包まれた。