日本経済新聞で11月24日、同日付朝刊の最終面に掲載されるコラム「交遊抄」で、20日付(月)の朝刊と同じ文章が掲載される珍しいミスがあった。
「交遊抄」は各界の著名人が親交の深い人物や、随想を紹介する人気コーナー。20日付朝刊には九州電力の貫正義会長と友人との親交が書かれた「欲得ない親友」とのコラムが掲載されており、この文章が24日付朝刊にも重複掲載された。
24日朝にはSNS上で重複掲載を指摘する声が上がっていた。
24日14時に電子版にて「24日付朝刊に掲載した貫正義九州電力会長の交遊抄『欲得ない親友』は20日付で掲載済みでした。読者および筆者や関係者にご迷惑をおかけしたことをおわびします」との謝罪文を掲載した。
日経新聞の広報室によれば25日付の朝刊にも謝罪文を掲載するという。
BuzzFeed Newsではミスの原因や、本来24日付に掲載予定だったコラムの掲載時期についても質問したが、こちらについては回答はなかった。
通常なら校閲担当者が見ているが...
新聞社には記事の見出しや文章に不備や誤字がないかチェックする校閲記者が在籍しており、紙面にミスがないか、何重ものチェックをしている。
それだけに今回のような重複掲載は普通ならば考えられないケースだ。
実は記者も数年間、新聞社で校閲記者を務めた経験がある。
目の前の記事に間違いがあるか血なまこになって探していると、見出しなど大きな部分にミスがあり、大目玉を食らう。先輩記者には「"木を見て森を見ず"にはなるな」と注意されたが、今回も同様かもしれない。
重複掲載の原因は定かではないが、校閲担当の記者やレイアウトを考える整理担当記者、コラムの担当記者に雷が落ちたことは想像にかたくない。
校閲記者はミスがないことが正常で、そのミスを次の機会に取り返すことが難しい。記事の担当者のことを考えると、こちらの胃も痛くなってくる。