自民党総裁選の投開票が9月20日に行われ、安倍晋三首相が石破茂元幹事長を破り、連続3選を果たした。
NHK、民放、さらにAbemaTVでも総裁選を生中継する中、またも独自路線だったのがテレビ東京だ。
他局の速報対応を意に介さず、「午後のロードショー」を通常通り13時35分から放送した。
赤で塗ったのが総裁選を速報した番組
しかも放送した映画は、1981年に公開され、カルト的な人気を誇る「マッドマックス2」。
強調したいのであえて繰り返す。「マッドマックス2」である。
「マッドマックス2」は荒廃し、石油が人の命よりも重いとされる近未来。メル・ギブソン演じるマックスが、精油基地の人々を守るために暴走族と死闘を繰り広げる。
その世界観は「北斗の拳」にも影響を与えたと言われる作品だ。
安倍総理VS石破元幹事長を各局が伝える中、テレ東ではマックスVS暴走族が放送される。
総裁決定が告げられた瞬間のテレ東。
そして、奇跡のコラボが生まれた。
自民党総裁に再選した安倍総理が壇上で演説を始めると、「マッドマックス2」でも暴走族の首領・ヒューマンガスも演説を始めたのだ。
奇跡が生まれたその瞬間、記者はテレビで自然とバンザイをした。この瞬間のために、きっとテレ東はこのために「マッドマックス2」を放送したのだ。
SNS上でも、テレ東の独自路線は話題を呼んだ。
「流石は安定のテレ東」
「政治なんかクソ喰らえというメッセージかな?」
自民党総裁選ではなく、なぜ通常通り「マッドマックス2」を放送したのか。
BuzzFeed Japanの取材に、テレビ東京の広報部は「レギュラー番組の変更については、 編成状況や緊急性などから総合的に判断しております」と回答。総裁選については緊急性はないとの判断だったようだ。
「マッドマックス2」は映画好きにとっては堪らない作品でもある。
今回の総裁選に対し、あえてぶつけてきたのかとの質問には「そのような意図はありません」とのことだった。
まるで特別なことでないように、総裁選の裏で淡々と「マッドマックス2」を放送するテレ東。そこに人々はシビれる、そしてあこがれるゥのである。
【訂正】
ヒューマントーチをヒューマンガスに修正いたしました。