斎藤佑樹の外れ1位はあのスラッガー...活躍するドラフト「外れ1位」たち

    外れ外れ1位も今シーズンは活躍

    プロ野球ドラフト会議が10月26日に開催され、超高校級スラッガーの早稲田実業・清宮幸太郎内野手に7球団、社会人No.1左腕の田嶋大樹投手に2球団が重複指名。それぞれ日本ハム、オリックスが交渉権を獲得した。

    第一志望の選手を獲得できなかった9球団は「外れ1位」を指名するが、今ドラフトでは2順目でも履正社の安田尚憲内野手に3球団、九州学院の村上宗隆捕手に3球団が指名。3順目でも仙台大の馬場皐輔投手を2球団が指名と重複指名の多いドラフトとなった。

    応援してるチームが希望通りの1位を獲得できずにガッカリしている人も多いと思うが、実は「外れ1位」として入団し、活躍している選手は少なくない。

    巨人・坂本勇人(堂上直倫の外れ1位)

    WBC日本代表に選ばれ、7月には1500安打を達成した巨人の坂本は、2006年の高校生ドラフトで、堂上(中日)の外れ1位として巨人に入団している。

    2008年に松井秀喜以来となる10代で開幕スタメンに選ばれると、以後は不動のレギュラーとして活躍。昨年は首位打者を獲得した巨人を代表するスター選手だ。

    ジャイアンツファンには「あの年の抽選が外れていてよかった」と思っている人も多いだろう。

    <2017年シーズン成績比較>

    【坂本勇人】

    142試合、打率.291、82打点、15本塁打

    【堂上直倫】

    91試合、打率.205、11打点、1本塁打

    ヤクルト・山田哲人(斎藤佑樹、塩見貴洋の外れ1位)

    フルイニング出場を果たしたものの、4月は打率.191と苦しいシーズンを送った山田だが、前人未到の2年連続トリプルスリーの輝きは薄れない。

    ヤクルトには2010年のドラフトで斎藤(日本ハム)、塩見(楽天)の外れ1位として、履正社から入団。球界を代表するスラッガーの一人となった。

    一方、清宮と同じく早実出身で甲子園のスターだった斎藤は、今年も成績は芳しくなかった。塩見はクライマックスシリーズ・ファイナルステージ第1戦で快投を見せたが、シーズン通しては活躍できていない。

    今季は低迷したとはいえ、山田のいないスワローズなどファンにとっては考えられないだろう。

    <2017年シーズン成績比較>

    【山田哲人】

    143試合、打率.247、78打点、24本塁打

    【斎藤佑樹】

    6試合、1勝3敗、防御率6.75

    【塩見貴洋】

    8試合、3勝3敗、防御率3.95

    西武・増田達至(東浜巨の外れ1位)

    西武の守護神として28セーブを挙げた増田は、2012年のドラフトで東浜(ソフトバンク)の外れ1位として西武に入団した。

    2013年から中継ぎとして活躍し、2015年には最優秀中継ぎ投手のタイトルも取っており、昨シーズン、今シーズンと抑えを務めた。

    一方の東浜も今シーズンは16勝を挙げ、最多勝に輝くなどソフトバンクのエースとして活躍。2人のどちらが入団していても、西武の戦力になっていたはずだ。

    <2017年シーズン成績比較>

    【増田達至】

    57試合、1勝5敗、防御率2.40、28セーブ

    【東浜巨】

    24試合、16勝5敗、防御率2.64

    DeNA・山崎康晃(有原航平の外れ1位)

    19年ぶりの日本シリーズ進出を決めたDeNA。その原動力となったのが、抑えを務めた山崎の存在だ。ヤスアキジャンプはハマスタの名物となっている。

    山崎は2014年のドラフトで、有原航平(日本ハム)の外れ1位としてDeNAに入団。プロ1年目からクローザーを務め、2015年には新人賞、史上初となる新人から3年連続での20セーブも達成した。

    一方、有原も先発として2年連続で10勝達成と活躍している。

    もっとも、有原と山崎をトレードできるとしても、DeNAファンが愛する「小さな大魔神」を手放すことはなさそうだ。

    <2017年シーズン成績比較>

    【山崎康晃】

    68試合、4勝2敗、防御率1.64、26セーブ

    【有原航平】

    25試合、10勝13敗、防御率4.74

    DeNA・浜口遥大(柳裕也、佐々木千隼の外れ1位)

    先ほど紹介した山崎とともにDeNA19年ぶりの日本シリーズ進出の原動力となったのが、ルーキーながら10勝を挙げた浜口だ。

    2016年のドラフトで柳裕也(中日)、佐々木千隼(ロッテ)をくじで逃したDeNAが指名したのが、この左腕。今シーズンいなかったと思うと、ぞっとするファンも多いことだろう。

    新人投手で10勝をしたのは浜口ただ一人。規定投球回数は未達ながら、新人賞の可能性も残しており、まさに「残り物には福がある」だ。

    <2017年シーズン成績比較>

    【浜口遥大】

    22試合、10勝6敗、防御率3.57

    【柳裕也】

    11試合、1勝4敗、防御率4.47

    【佐々木千隼】

    15試合、4勝7敗、防御率4.22

    2017年のドラフトの外れ1位は以下の通り。浜口のように活躍する選手はでてくるのか、来シーズン以降も注目だ。

    ソフトバンク:吉住晴斗(鶴岡東・投手)

    西武:齋藤大将(明治大・投手)

    阪神:馬場皐輔(仙台大・投手)

    楽天:近藤弘樹(岡山商科大・投手)

    巨人:鍬原拓也(中央大・投手)

    中日:鈴木博志(ヤマハ・投手)

    ロッテ:安田尚憲(履正社・内野手)

    ヤクルト:村上宗隆(九州学院・捕手)

    更新

    塩見投手を追加しました。

    BuzzFeed JapanNews