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クリスティアーノ・ロナウド EURO初優勝に導いたロッカールームでの言葉

団結力で勝ち得た栄冠

サッカー欧州選手権「EURO2016」の決勝戦が10日、スタッド・ド・フランスで行われ、ポルトガルが開催国フランスを下し初優勝を果たした。

ポルトガルがサッカーの主要大会で優勝するのは初。主将クリスティーノ・ロナウドにとっては、12年間の悲願が達成された瞬間だった。

2004年の準優勝では人目もはばからず号泣

ロナウドは2003年に代表デビュー。翌2004年、地元ポルトガル開催の「EURO2004」のメンバーにも選出された。

ルイ・コスタ、ルイス・フィーゴら黄金世代とロナウドら若手世代が融合したポルトガル代表は順当に決勝まで勝ち進むも、伏兵ギリシャの堅守の前に0-1で敗れた。

当時19歳のロナウドは試合後、人目もはばからず号泣した。

クラブでの栄光と代表での敗北

クラブレベルではマンチェスター・ユナイテッド、2009年からはレアル・マドリードで活躍。

世界年間最優秀選手賞に与えられるバロンドールにも3回輝き、世界一の選手と呼ばれるようになった。

一方、代表レベルでは2006ドイツW杯で4位、EURO2012では4位に入るも、主要国際大会の栄冠を得ることはできなかった。

期待されない開幕、3引き分けの予選

開幕前のブックメーカーの予想はフランス(4倍)、ドイツ(4.5倍)などから大きく離されて7番目の21倍。優勝候補とはいえなかった。

グループリーグは3引き分けで辛うじて決勝トーナメントに進出。トーナメント1回戦、準々決勝は延長戦までもつれ込む接戦を制した。

準決勝ウェールズ戦は、ロナウドは1ゴール1アシストの活躍もあり決勝に進出。

試合後には「今回の決勝は是が非でも笑って試合を終えたい。もしくは、涙が出ることになったとしても、今度こそは喜びで流したい」と意気込んだ。

決勝、そして再びの悔し涙

フランスとの決勝、ロナウドをアクシデントが襲う。

前半7分、相手MFパイェと衝突した際、左ひざを負傷。11分には自らピッチに倒れ込んだ。

瞳には涙が浮かぶ。この試合から去らなければならないことを体が告げた。

負傷した足にテーピングを巻き、試合へと戻ったロナウド。だが前半25分、再びピッチに倒れ込む。もう無理だった。

担架で運ばれる前、涙ながらにキャプテンマークを盟友ナニに託し、試合を後にする。

そのショックを慮ってか、試合中にも関わらず、チームメイトのDFブルーノ・アウベスが付きそった。

「最も大事な男を失うのはタフだった。あいつはどんな時でも得点を決めてくれる」

レアル・マドリードでもチームメイトであるポルトガル代表DFペペはロナウドの負傷退場にこう語った。

しかし、この負傷がチームを団結させる。

「彼がプレーできないと分かった時、俺らは『ロナウドのために勝とう』と言った。そしてそれを成し遂げた」

決勝のMVPに輝いたペペは、試合後、芝生に吐いた。文字通り身を粉にして戦った。

ロッカールームでのロナウドの鼓舞

「聞いてくれ。俺は勝利を確信している。だからみんなと一緒にいるし、一緒に戦う」

ポルトガル代表DFセドリックの話として、ESPN FCはハーフタイムでのロナウドの発言を明かした。

この言葉はチームメイトを大きく勇気付けた。

ロナウドはベンチに戻った後も、チームメイトを鼓舞。時にフェルナンド・サントス監督の横に並び、チームに指示を与えるなど、もう一人の指揮官として振舞った。

「彼のチームスピリットは驚異的だ。2度ピッチに戻ろうとしたし、ドレッシングルームとベンチでの彼の存在も非常に大きかった」(サントス監督)

テクニカルエリアで大きく声を張り上げる姿は、ピッチ上で一緒に戦っているようにも見えた。

決勝ゴールも後押し

ロナウドに声をかけられた一人が後半途中で投入されたFWエデルだった。

「こう言われたんだ。『決勝点を決めるのはお前だ』って」

その言葉通り、延長後半4分に決勝点となるミドルシュートを決めた。

試合終了を告げる笛の音がなると、ロナウドは再び地面へと倒れ込んだ。

目からはまた涙が流れた。喜びの涙だった。

歓喜のピッチ上で、ナニはロナウドに近づき、その左腕にキャプテンマークを巻き直し、パンとその胸を叩いた。

壇上に上がり、チームメイトの中心でロナウドは高々とトロフィーを掲げた。

2004年から12年間、ずっと待ち望んだ優勝だった。

「僕のキャリアで最も嬉しい瞬間の1つになった」

ロナウドは優勝の喜びをこう語った。

自身の怪我についても振り返り「残念ながら僕自身は運に恵まれなかったけど、仲間たちのことを常に信じてきた。彼らにはクオリティーも能力もある」とも述べた。

世界最高の選手に欲しかったタイトルをもたらしたのは、チームメイトへの信頼。そして、チームメイトからの信頼だった。

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